【医師監修】気になる夫の尿もれ対策法、イマドキパンツ洗濯事情
年齢を重ねるごとに、身体の悩みは増えるものです。
この記事で紹介する「夫の尿もれ」はその一つであり、「病気ではないか」と心配になる方もいます。
しかし、夫の尿もれに関する感覚は、夫婦間でギャップがあることから、「妻には相談しにくい」という男性も少なくありません。
そこで、グンゼが既婚男女を対象に行った尿もれに関するアンケート結果を紹介します。
夫と妻それぞれの声とともに、知っておきたい尿もれの基礎知識や対策方法を一緒にみていきましょう。
男性の尿もれとは?特徴を解説
尿もれとは、自分の意思とは無関係に尿が出てしまうことで、正式には「尿失禁」といいます。尿もれは、老若男女問わず、多くの方が悩まされている症状です。
尿もれにはいくつかの種類がありますが、そのうち男性特有の尿もれが「追っかけもれ(排尿後尿滴下)」です。
排尿してからパンツを穿いたあとに、尿道内に残った尿が垂れてパンツを濡らします。尿をしっかりと落としても起こりやすく、50歳以上の男性の3割~4割が経験しているとされる症状です。
追っかけもれの原因は、尿道を取り囲む筋肉(球部海綿体筋)の収縮力の衰えだと考えられています。
一般的に、追っかけもれは病的なものではありません。
ただし、症状が続くようであれば、前立腺肥大症や尿道狭窄などの病気が隠れている可能性があります。
尿もれに関するアンケートを実施
夫のパンツを洗濯するのはどの世代も妻が多い
夫の尿もれを心配している妻の多くは、「夫のパンツを洗濯するとき」がきっかけといわれています。
そこで、夫と妻の両方を対象に、「夫のパンツはどなたが洗濯していますか?」と聞いたところ、夫のパンツを洗濯しているのはどの年代も妻が多いことがわかりました。
【妻に質問】夫の尿もれについて
【妻に質問】Q.洗濯の際、夫のパンツ(下着)を手にとって見る?
「洗濯する際、夫のパンツを手にとって見る」と回答した妻の割合は、全体の25.8%でした。
「見る」と答えた妻の理由として、「汚れていないかどうかの確認」という回答が多くみられた一方、傷み具合や購入のタイミングを計るという意味で確認している妻が多いこともうかがえます。
・汚れていたら他の洗濯物と一緒に洗うのが嫌だから(20代女性)
・なんとなく(30代女性)
・汚れなどがついていれば別に洗うので(40代女性)
・穴の開いたパンツでも平気で穿いてしまうから(50代女性)
・変な場所に穴など空いていないか、破れていないか(60代女性)
【妻に質問】Q.洗濯の際、夫のパンツに尿じみを見つけたことはある?
「夫のパンツに尿じみを見つけたことはあるか」という質問に対し、全体の78%の女性が「ない」と回答しています。
また、尿もれに気付いた妻の半数以上が夫の健康状態を気にしており、特に20代と70代で多くみられました。
【妻に質問】Q.夫の尿もれについて自分から話しかけられる?
夫の尿もれを知り、健康状態が気になるものの、話題にしづらい女性は少なくないようです。
夫婦間であっても、話題にするのに抵抗がある妻が44%にもおよぶ結果となりました。
【妻に質問】Q.夫が尿もれに悩んでいたら隠さず相談してほしい?
【夫に質問】尿もれについて
【夫に質問】Q.尿もれの経験はある?
一度でも尿もれを経験したことがあるという夫は全体の約57%と、実に半数以上の男性が尿もれを経験しているという結果でした。
また、月に1回以上尿もれを起こす男性は全体の22%で、おおよそ4人に1人の割合でいることがわかります。
【夫に質問】Q.尿もれについて妻にバレていると思う?
尿もれの経験がある夫のうち、約6割の男性が「妻にはバレていない」と考えているようです。
前述のとおり、夫のパンツを洗濯するのが妻であっても、「洗濯する際、夫のパンツを手にとって見る」と回答した妻の割合は、全体の25.8%でした。
そのため、「自分(夫)のパンツをわざわざ見ているはずがない」と考える夫が、約6割におよぶとも言い換えられます。
【夫に質問】Q.尿もれ対策として行っていることは何?
尿もれ対策を行う男性の多くは、トイレットペーパーで拭いたり、頻繁にトイレに行ったりしているようです。
中には、筋トレをして体質改善に努める方や、尿もれパッドを使用している方も、少数ですがみられました。
・個室で用を足し、トイレットペーパーで拭く(30代男性)
・しみにくい下着を使用(30代男性)
・定期的にトイレに行く(40代男性)
・尿もれパッドを使用している(50代男性)
・水分の調整(60代男性)
【夫に質問】Q.尿もれについて誰かに相談した?
尿もれに気付いた妻の半数以上が、夫の健康状態を気にしているにもかかわらず、尿もれをそれほど深刻に捉えていない男性が多くみられる結果となりました。
ただし、40代と70代の男性は「気になる」と回答した方が50%を超えており、年代によって感じ方が異なるようです。
また、病気として捉える男性が少ないことから、全体の71%が尿もれについて誰にも相談していないことがわかりました。
【夫に質問】Q.男性用の尿じみ対応下着を使ってみたい?
男性用の尿じみ対応下着を「使ってみたい」と回答した男性は、全体の25%でした。
すでに使っている男性は全体の2%と少ないものの、一定数の男性が尿じみ対策商品に関心を持っていることがわかります。
一方で、尿じみ対応下着に抵抗を感じる男性が多いこともうかがえる結果となりました。
こちらの商品は、通常のボクサーパンツと同様に見えつつも、実はしみ防止機能がついています。
抗菌防臭加工でニオイが気になりにくく、フロント側の裏地にはしみ対応布撥水布を使用しているため、ズボンへの尿じみをブロックします。
「尿じみ対応下着に抵抗がある」「他と見た目が変わらないなら使ってみたい」という方におすすめです。
夫の尿もれに関する感覚は夫婦間でギャップがある
夫の尿もれに気付く妻は少ないことがわかりましたが、尿もれに気付いた女性の半分は、夫の健康状態を気にするようです。
しかしながら、夫側はそれほど深刻には捉えておらず、妻に相談する割合も19%と低い状況でした。
妻は相談を望むものの夫には声かけができず、夫の多くは誰にも相談しないため、尿もれについて夫婦間で相談がなされていないケースが多いと考えられます。
男性の尿もれの主な原因
・加齢による筋肉や神経の働きの衰え
・メタボリックシンドロームなどによる肥満
・前立腺肥大症など男性特有の病気
加齢によって尿道の開閉に必要な尿道括約筋の筋力や、その働きを司る神経の働きが弱くなると、尿道内に尿がたまりやすくなることが原因の一つです。
また、中高年以降に多い内臓脂肪型の肥満は、脂肪が膀胱を圧迫します。
さらに、膀胱の下にある前立腺は、中央部に尿道が通っているため、前立腺肥大症が尿もれの原因になることもあります。
その他の病気が尿もれの原因になるケースもあるため、詳しく知りたい方は下記の記事もあわせてご覧ください。
あわせて読みたい
気になる夫の尿もれ……!妻としてできること
生活習慣を改善して健康を維持する
肥満が原因で起こる尿もれの場合は、夫の食生活を見直し、適度な運動やトレーニングをするよう促してみてください。
腹圧は便秘でもあがるため、便秘を改善することも大切です。
食物繊維の多い食品と水分を摂る、腸内環境を整える、食事のリズムを整えるなどの対策を行いましょう。
また、アルコールやカフェインには利尿作用があるため、過度に摂取すると尿もれにつながるおそれがあります。
常飲しているコーヒーやお酒などを、ノンアルコールやノンカフェインのものに置き換えてみると、尿もれの症状が緩和する可能性があるでしょう。
男性用の尿じみ対応下着をプレゼントする
夫の妻の両方を対象に、「夫のパンツはどなたが購入されますか?」と聞いたところ、20代と30代を除いて、夫のパンツは妻が購入する割合が高くなっています。
妻が購入するケースであれば、尿じみ対応下着に買い替える、もしくは買い足すことができるでしょう。
反対に、夫本人がパンツを購入している場合は、靴下やTシャツなどと一緒にプレゼントする方法もあります。
こちらは、一枚で穿けるボクサーパンツでありながら、尿じみとニオイを対策できる商品となっています。
しみ対応布が内蔵されていますが、見た目にはわからないため、尿じみ対応下着を初めて穿く方にもおすすめです。
夫の尿もれはよくあること
アンケート結果にもあるように、一度でも尿もれを経験したことがあると回答した夫は全体の約57%と、実に半数以上の男性が尿もれを経験しています。
もし、洗濯のときなどに夫の尿もれに気付いたら、生活習慣の改善をサポートしたり、夫のパンツ購入時に尿じみ対応下着を選んでみたりすることで、対策をしてみてください。
ただし、尿もれの頻度が高く、症状が長引く場合は別の病気が隠れている可能性もあるため、医療機関を受診することをおすすめします。