【医師監修】入院準備リスト!一週間以上の入院に必要な持ち物をチェック
病院からもらう「入院準備リスト」には、健康保険証・着替え・筆記具など必要最低限の持ち物しか載っておらず、入院生活を送るうえで自分にとって必要なものは実際に入院してみなければ分かりません。
そこでこの記事では、突然の入院で何を準備したら良いか分からない方に向けて、一週間から一カ月程度の入院生活のためのチェックリストを用意しました。
入院時に必須のアイテムに加えて、あると便利なものや入院生活を快適に過ごすための衣類、開腹手術向けのアイテムなどもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
■入院準備チェックリスト
まずは、入院準備チェックリストを以下の3つに分けて紹介します。次項から順番にみていきましょう。
・入院時に必須のアイテム
・入院時に必要な日用品
・入院時にあると便利なグッズ
・入院時に必須のアイテム
まずは入院時に必要なアイテムです。ないと手続きがスムーズに行えないことがありますので、忘れずに持っていきましょう。
■保険証
保険証がないと一時的に医療費が全額負担になってしまいます。
■服用中の薬とお薬手帳
「服用中の薬」
通院などで普段服用している薬がある場合、入院のときに必ず持っていきましょう。もし忘れてしまうと入院する病院で用意できなかったり処方されるのに時間がかかったりする可能性があります。
「お薬手帳」
お薬手帳に記載されている内容から、薬の種類や量の変化など、過去の服薬状況を把握でき、医師が薬を処方するうえで大切な役割を果たします。入院中にどのような薬を服用していたか記載されるため、退院後に他の医療機関を訪れる際、医療機関同士の連絡がスムーズになります。
■筆記具
黒のボールペンは最低でも1本用意するようにしましょう。申込書や同意書などの書類を書く際に必要になります。
■印鑑
申込書や同意書などの書類に押印が必要なので必ず持っていきましょう。
■お金
ジュースやお菓子、足りない備品を購入する際やテレビが有料の場合必要になります。自販機やコインランドリーでは紙幣が使いにくい場合があるので小銭を用意するのがおすすめです。
・入院時に必要な日用品
こちらも入院には欠かせないアイテムです。入院日数などに応じて必要なものをしっかり用意しておきましょう。
■着替え・タオル
着替えやタオルは何枚か予備を用意しておくと便利です。タオルはハンドタオルかフェイスタオルのサイズのものが良いでしょう。
■洗面用具・歯ブラシ・コップ
歯ブラシや歯磨き用のコップは病院には置いていないことが多いので、持参するようにしましょう。
<小物類>
■ストロー付きコップ
横になった状態でも飲み物を飲みやすいストロー付きのコップがあると便利です。特に、フタ付きのタイプは飲み物がこぼれにくいのでおすすめです。
■ビニール袋(持ち手つき)
複数枚用意しておくと、ゴミ袋や使用した衣類を分けておくのに便利です。また、入浴がある方は着替えを入れる袋としても活用できます。
■ミニサイズのトートバッグ
ミニサイズのトートバッグは売店に買い物に行くときや、病院からの書類を入れられるので便利です。また、家族に洗濯を頼むときに衣服を入れておくこともできます。A4用紙が入るサイズのものが便利です。
■ティッシュペーパー
ティッシュペーパーは、入院中何かと使用するものです。ポケットティッシュではなくボックスタイプのものを用意すると安心です。
■時計
時計がない病室もあります。窓側の病室でないと時間が分からなくなることもあるため、持参することをおすすめします。具合の悪いときは秒針の音でも気になってしまう可能性があるのでデジタル表示のものがおすすめです。夜間も時間の確認がしやすいライト付きのものだと、なお安心です。
■ひげ剃り・電気シェーバー(男性)
入院中、お見舞いに来てくれた家族や友人、医師や看護師と顔をあわせるときの身だしなみ用や、ひげをサッパリと整える気分転換アイテムとして使えます。刃物を持ち込めない病院が多いので電気シェーバーを持っていくのが良いでしょう。
■生理用品(女性)
病院内の売店で売っている場合もありますが、普段から使い慣れたものがあると安心です。
<暇つぶしアイテム>
■ラジオ・イヤホン
ラジオがあると、好きなラジオ局の放送を聞くことができます。また、個室でなければイヤホンがあると良いでしょう。イヤホンのコードは2~3mのものをおすすめします。短いとテレビをみるときに使いづらいことがあります。
■携帯ゲーム機
ゲームが好きな方ならゲーム機を持ち込むこともおすすめです。ただし、他の患者さんの迷惑にならないよう、必ずイヤホンを使用するか音を切って楽しみましょう。
■本
気になる本がある方は入院期間の時間を使って本を読むこともおすすめです。売店に本が売っていることもありますが、気になる本があるとは限りませんので、あらかじめ用意しておくことをおすすめします。
■ポケットWi-Fi
スマートフォンやタブレットで動画・ゲームを楽しみたくても、院内ではネット環境が整っていないことがあります。ただし、携帯電話の利用が禁止されている病室では注意が必要です。
・入院時にあると便利なグッズ
続いて、入院時にあると便利なグッズを紹介します。入院後に「持ってくれば良かった」と後悔しないで済むよう、事前にチェックしてみてください。
■ウェットティッシュ
手を拭くときはもちろん、お風呂に入れなくてサッパリしたいときに使うこともできます。
■懐中電灯
消灯後の明かりがないときに、メモをしたりものを探したりするのに役立つアイテムです。
■ストロー
病気やけがの状態によっては起き上がることが難しいケースもあります。そのようなとき、ストローがあれば、横になった状態でも飲み物を飲みやすいので用意しておくと便利です。
■S字フック
フックを取り付けることでビニール袋を引っ掛けて簡易のゴミ箱にしたり、タオル掛けにしたりできます。
■耳栓
同室の人のいびきや物音で夜眠れなくなることもあります。
■カレンダー
入院中は曜日の実感が薄くなります。カレンダーを準備することで生活にメリハリがついたり、残りの入院日数を数えたり、前向きな気持ちが生まれやすくなります。
■爪楊枝
病院には爪楊枝を置いていませんので、必要な場合は事前に用意しておくようにしましょう。
■耳かき・綿棒
耳の中が気になったときにすぐ手元にあると便利です。
■爪切り
入院中も爪はのびるので手元にあると便利です。
■入院生活を快適に過ごすための衣類
入院生活を快適に送るためには、着ごこちの良いパジャマやインナー類の用意が必須といえます。「どのようなものを持っていけばいいのか分からない」という方は、次項で紹介するアイテムを参考にしてみてください。
・パジャマ
パジャマは、被って着るタイプより前開きのものを選ぶと診察時や着替えのときに便利です。採血や手を洗うときにまくりやすいよう、ゆったりした袖口のもので、明るい気分になれそうな色柄のものが良いでしょう。
・はおりもの
室内は空調が効いていて寒く感じるかもしれません。個室でなければ自分で温度を調整することが難しい場合が多く、はおりものは必須です。カーディガンやベスト、前開きのパーカーなどを用意しておきましょう。
・下着・インナー
締めつけの強い下着は避け、縫い目の刺激が少ないものを選びましょう。手術をしたときにも肌あたりがやさしくおすすめです。
BODY WILD(ボディワイルド)AIRZ(エアーズ)ボクサー(前とじ)〈BWY900D〉
入院中はできるだけ身体に負担をかけたくありませんよね。そこでおすすめなのが、ウエストゴムをなくしたボクサーパンツのAIRZです。
AIRZは締めつけを感じさせず解放感と快適なフィット感を両立しているので、入院生活にぴったりのアイテムです。ウエストと裾がカットオフなのでベッドから移動する際に動きをさまたげません。縫い目も少ないので肌への負担も軽くできます。
MediCure(メディキュア)【綿混タイプ】前開きハーフトップ〈NP1055〉
入院したときのブラジャーは前開きタイプのハーフトップが便利です。脇やアンダーは切りっぱなしで、胸のパッド部分も縫い目がないので不快なチクチクを感じにくく、肌への刺激を軽減できます。
KIREILABO(キレイラボ)【完全無縫製綿混】レギュラーショーツ〈KL2070R〉
縫い目がない完全無縫製®で肌あたりが良く、転写プリントタグで肌への刺激が少なく、入院生活を快適に過ごせます。
切ってもほつれない切りっぱなしの生地なので、術部の生地を切り取って着用される方もいらっしゃいます。「スキンタッチ加工(保湿加工)」を生地に施し、やさしい風合いでお肌を包み込みます。
下着に関するお悩みを軽減するセルフケアサポートについてはこちらの記事をチェックしてください。
あわせて読みたい
・スリッパ・室内履き
入院中は、脱ぎ履きしやすいスリッパで過ごす方が多いでしょう。かかとのないスリッパだと、パタパタと音がして気を遣ったり、体調が悪いときには転倒の原因となったりする場合があります。そのようなときは、おうちスリッポンが便利です。
UCHI-COLLE(ウチコレ)おうちスリッポン〈ADM505〉
かかとはフィット感のあるストレッチ素材を使用しているので、脱着しやすいのに脱げにくい仕様になっています。足裏はすべりにくい素材のため、歩きやすく転倒しにくい設計です。
手洗いもできるので、汚れたときはすぐに洗って清潔な状態がキープできる点もポイントです。入院生活だけでなく、授業参観や町内会の会議室などのちょっとした上履きが必要なときにも重宝します。
UCHI-COLLE(ウチコレ)おうちスリッポン〈ADM105〉
こちらは、メンズ向けの「おうちスリッポン」です。レディース向けと同様、軽くて脱げにくく、メッシュ素材を使用した通気性の良いアイテムです。抗菌防臭加工を施しているので、気になるニオイのもととなる菌の増殖を抑制します。
■開腹手術のための入院準備
開腹手術をする場合は、一般的な入院準備にプラスして、手術に伴う物品を準備する必要があります。例えば、婦人科の病気である「子宮筋腫」や「卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)」の場合は、以下のようなものが必要です。
・浴衣またはガウンタイプの寝巻き(前開きのもの)
・生理用ナプキン
・テープ式のおむつ
・腹帯
・T字帯
・弾性ストッキング
・紙パンツ
・大判のバスタオル
など
病院によっては、レンタル着を用意してもらえたり、院内で購入できたりする場合もあります。また、上記のアイテムにプラスして術後の傷口への負担が少ない衣類や下着があると、入院後も安心かもしれません。
・病院でのレンタルと持ち込みはどちらがおすすめ?
病院によっては、タオルやパジャマがレンタル可能な場合もあります。レンタルには、荷物を減らしたり洗濯の手間を省けたりするなどのメリットがある半面、長期入院になると費用がかさんでしまう点に注意が必要です。
そのため、長期入院の場合は使い慣れているものや自分好みのアイテムを持ち込むほうが落ち着くかもしれません。
・開腹手術後にあると便利な下着
グンゼが行った「腹部手術経験のある女性200名を対象としたWeb調査」では、回答者の4割以上が「術後に下着を着用する際、きずあとに擦れて痛む」と答えており、ショーツの縫い目や下着の上げ下げが原因で、傷口に痛みが生じやすいことが分かりました。
そのため、開腹手術後はハイウエストまたはローウエストのショーツ、あるいは縫い目のないショーツを用意しておくと傷口への負担が少し楽になります。
医療現場や患者様の声をもとに開発したハイウエストボクサーです。腹巻と一体型になっており、ゴムを使用していないので締めつけによる不快感や傷への刺激を軽減し、お腹をすっぽりやさしくサポートします。
・普通のショーツだと傷口にあたってしまって痛みを伴うのでこれにして良かった
・皮膚のヒリヒリ感が軽減された
MediCure(メディキュア)ハイウエストショーツ<NP9003>
ボクサータイプとは別に、レギュラータイプのショーツもあります。折り返して着用できるほかに、はさみで自由にカットすることもできる便利な商品です。
・一番痛い部分をやさしくホールドしてくれるのが非常に助かった
・すっぽり覆ってくれて擦れることがなく肌触りも良かった
■入院に必要なものについてよくある質問
最後に、入院に必要なものについてよくある質問を紹介します。
・入院に必要なものは何?
「入院時に必須のアイテム」と「暇つぶしアイテム」に分けてまとめています。以下を参考に持ち物を準備していきましょう。
<入院時に必須のアイテム>
■保険証
■服用中の薬とお薬手帳
■筆記具
■印鑑
■お金
■着替え・タオル
■洗面用具・歯ブラシ・コップ
■ストロー付きコップ
■ビニール袋(持ち手つき)
■ミニサイズのトートバッグ
■ティッシュペーパー
■時計
■ひげ剃り・電気シェーバー(男性)
■生理用品(女性)
<暇つぶしアイテム>
■ラジオ・イヤホン
■携帯ゲーム機
■本
■ポケットWiFi
・あると便利なものは?
あると便利なものは、以下のようなアイテムです。
■ウェットティッシュ
■懐中電灯
■ストロー
■S字フック
■耳栓
■カレンダー
■爪楊枝
■耳かき・綿棒
■爪切り
■入院生活を快適に過ごしましょう
入院に必要なものは、入院する期間や季節によって追加するアイテムが変わります。
まずは病院で指定されたものを確認し、判断に迷うときは医師や看護師に相談しながら準備を進めてみてください。
入院生活を便利にするアイテムや着ごこちの良いパジャマ、肌あたりの良い下着を用意して快適に過ごしましょう。
医師からの一言コメント
入院での療養生活は、たいていの方にとって不慣れなことであり、何を準備するべきか迷うことも多いと思います。病院から提示される用品は入院生活を送るにあたり、最低限の物品であることがほとんどです。ご自身の普段の生活を思い浮かべながら、必要なものをリストアップしてみてください。
特に、下着や衣類は体調が悪いときでも楽に過ごせるものがおすすめです。また、入院中は、病院内をむやみに歩きまわることはできず、体調が良くてもベッド周囲で過ごすことが多くなります。
記事の中にもありましたが、本やラジオ、インターネットを使用するためのポケットWi-Fiなどを前もって準備しておくと、快適な入院生活を送ることができるでしょう。とはいえ病室のスペースなどは限られていますから、入念に準備しすぎて大荷物になりすぎないようご注意ください。
※この記事は、正しい情報発信を行うために、医師に監修を依頼しております。商品について医師が推薦を行うものではありません