2024.01.19

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【介護士監修】下着についたうんち汚れや尿汚れがなかなか落ちない、ニオイが気になる!洗濯のコツを解説

介護が必要な方にとって、排泄の失敗はつきものです。介護者の方にとっては、「洗っても落ちない」「落ちてもニオイが残ってしまう」などお悩みは尽きませんよね。そこで今回は排泄物のついた洗濯物の洗い方についてご紹介します。

■落とす前に確認すべき3つの項目

落とす前に確認すべき3つの項目

うんち汚れ・尿汚れを洗濯する前に、まずは以下の3点に留意してください。

① 排泄物の汚れを洗濯する際は必ずゴム手袋をする

排泄物には、ノロウイルスなどをはじめとするさまざまなウイルス・菌が含まれることがあります。洗濯をする際は必ずゴム手袋を着用してください。頻繁に装着する場合は手荒れの原因になる場合があるのでニトリルやエンボス加工済みポリ手袋を選ぶと良いでしょう。

② うんち・尿などの排泄物の汚れには高温のお湯は使わないで

うんちや尿などの排泄物汚れは「タンパク質汚れ」なので、50℃以上の高温で固まってしまう性質があります。高温のお湯だとシミが取れなくなってしまいますので、洗濯の際は40℃以下のお湯を使うようにしましょう。

③ 汚れたらなるべく早く洗う

汚れがついたらなるべく早く洗うことが大切です。放置しておくと不衛生な上に汚れがインナーの繊維に染み込み、落としづらくなってしまいます。できるだけ早く洗うためには、汚れた事を早く察知する事も重要になります。普段から排出のサイクルを把握するために時間を記録しておくと良いでしょう。汚れを察知するだけでなく、トイレに誘うタイミングの把握にもなり、汚す事を未然に防ぐ事ができるかもしれません。

■インナーについた排泄物の汚れを落とす手順

インナーについた排泄物の汚れを落とす手順

では、インナーについたうんちや尿などの排泄物汚れを落とす方法をご紹介します。

① 固形物を取る

固形物がついている場合は、トイレットペーパーでとってトイレに流しましょう。汚れを広げないようにそっと扱ってください。

② 固形石鹸で洗う

汚れている部分を中心に、洗濯用固形石鹸を使って手洗いします。汚れを浮かせるようにもみ洗いしてください。使用するお湯の温度は40℃以下に。温度が高すぎると汚れが固まって落ちにくくなってしまいます。

③ 酸素系漂白剤でつけ置きをする

ある程度汚れが取れたら、バケツにお湯と酸素系漂白剤を入れ、つけ置きしましょう。強力タイプがおすすめです。酸素系漂白剤でつけ置きすることで、汚れやニオイを落とすだけでなく除菌もできます。つけ置きする時間は、1時間が目安です。なお、フタつきのバケツがあると便利なので、日頃から排泄物汚れを頻繁に洗濯する方は用意しておくと良いでしょう。

尚、洗濯前に洗濯絵表示のご確認をするようにしてください。漂白剤がNGの場合は、この工程は飛ばす事をおすすめします。

酸素系漂白剤でつけ置きをする

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④ 洗濯機で洗濯する

つけ置きが終わったら、洗濯機で洗濯します。汚れや菌がしっかり取れていない可能性もありますので、他の洗濯物と一緒に洗う場合はネットを使うと良いでしょう。

⑤ 日光にあてて干す

洗濯後は放置せずにすぐに取り出し、太陽の下で干しましょう。日光に当てて干すことで早くカラッと乾き、嫌なニオイもつきにくくなります。特にうんち汚れがついた衣類は日光に当てることをおすすめします。というのも、うんちにはビリルビンという成分が含まれており、この成分は紫外線に当てると色素が分解されるという特徴があります。そのため、日光に当てて殺菌すると黄色いシミがきれいに落ちます。

■要介護の方におすすめのインナー

要介護の方におすすめのインナー

ここまで排泄物汚れの洗濯方法についてご紹介してきましたが、やはり排泄物がついてしまっても脱着しやすく扱いやすいものを選びたいですよね。汚れた時にも脱着しやすい事が、汚れを広げないためにも重要です。そこで大切なのが、パンツやインナーの選び方です。

●【アンケート】介護インナーの選び方で重視しているポイントは?

介護職や介護が必要なご家族がいる方に、高齢者向けのインナー(介護インナー)の機能の中で、特に重視する項目をきいてみました。
23項目について3つまで選択する形式で質問したところ特に回答が多かったのが下記の項目となりました。

【アンケート】介護インナーの選び方で重視しているポイントは?

アンケート結果を見ると、皆さんが重視しているのは、着用感に加えて洗濯のしやすさもインナー選びのポイントになっているようですね。

●介護用インナー選びのポイント

・着脱しやすさには、サイズ選びは大切

アンケート結果をみると、「ワンサイズ大き目のものを購入するようにしている」というコメントが多数ありました。介護用のインナーを買うとき、自分で購入する際も代理で購入する際も、サイズが適切かどうか確認していますでしょうか。サイズ選びを疎かにすると着脱のしにくさや着ごこちの悪さに繋がってしまいます。

インナーは試着して購入できるケースは少ないので、一度サイズを測ってから購入するようにしましょう。

▶サイズの測り方について詳しく知りたい方はこちら

・型崩れしにくいものを選んで 

頻繁に洗濯する必要がでてくる介護には、洗濯に強い型崩れしにくいものがおすすめです。また、施設に入居される場合は乾燥機を使うことも多いようなので、乾燥機対応の製品を選ぶと便利です。

・留め外しがしやすいものを選んで

着脱するときに楽な、留め外しがしやすいタイプがおすすめです。
一般的に、介護向けの前あきインナーには以下のような種類があります。

①ボタン
②クリップ式
③テープ式

なお、乾燥機を使用するとテープ式はすぐにつきにくくなるという意見もあります。ご本人が自分で着替えが出来る状態ならテープ式が、施設に入っていて乾燥機を使用するなら外れにくいがラクに止められるクリップ式にするなど、用途に合わせて選ぶと良いでしょう。

・消臭加工付きのものを選んで

常に身に付けるインナーはなるべく清潔感のあるものが良いですね。汗やアンモニアのニオイに対して消臭機能があるものだと少しでも清潔感を保つ事か可能です。

・肌に優しく汗をしっかり吸ってくれるものを選んで

インナーは直接肌に触れるものなので、洗濯のしやすさや機能性だけでなく、着ごこちの良さも重要です。生地が柔らかくて肌触りが良く、また汗をしっかり吸ってくれるものを選びましょう。

■介護用インナーのおすすめ「愛情らくらくシリーズ」

介護用インナーのおすすめ「愛情らくらくシリーズ」

介護用インナーとしておすすめなのが、「愛情らくらくシリーズ」です。着る人の声から設計された思いやり機能で、着る人も快適、また洗濯をする側にとっても嬉しい仕様になっています。

介護士さんの声から設計された「着がえらくらく肌着」

・掛け間違いしにくい「ワンタッチテープ」

「ワンタッチテープは粘着力が落ちやすく、肌に触れると痛い」といった声より、毛足を短くすることで、糸くずが付きにくく(粘着力が落ちにくく)工夫しました。付け外しはしやすいですが、横方向の引っ張りに強く、外れにくい仕様でし。肌あたりも優しく、グレーと白の2色使いで掛け違いをしにくく工夫しています。

・着脱しやすい「ストレッチ素材」

「体が動かしにくい方の着がえに手間取ってしまう…」といった声より、よく伸びる素材にしました。着脱がしやすい(させやすい)のはもちろん、ほどよいフィット感で快適です。綿混で肌ざわりも抜群です。

・チクチクしにくい「タグ転写プリント」

「タグはチクチクするし名前も書きにくい…」といった声より、大きく書きやすい名前スペースと、洗濯絵表示は製品にプリント(転写)しています。肌あたりやさしくストレスフリーです。

・「乾燥機対応」

「施設内での洗濯は乾燥機対応が便利!」といった声より、乾燥機を使用しても縮みにくい素材にしました。洗濯による型崩れがしにくいといったメリットもあります。

・「抗菌防臭機能」

「ニオイがするのは心配…」といった声より、生乾き臭等の嫌なニオイに対して効果を発揮する抗菌防臭加工を施しています。繊維に付着した細菌の増殖を抑制し、不快臭を軽減します。

・「制菌加工」

「衛生面は常に気になる…」といった声より、制菌加工を施しました。繊維に付着した黄色ブドウ球菌や大腸菌などの繁殖を抑える効果があります。

※こちらの商品は漂白剤の使用ができません。

▶商品はこちらから

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【介護士さんの声】

※介護職向けメディア「ケアきょう」の取材から一部抜粋。あくまでも個人の感想です

愛情らくらく【制菌・抗菌加工】7分袖ワンタッチインナー(前あき)<HW1134>

愛情らくらく【制菌・抗菌加工】7分袖ワンタッチインナー(前あき)<HW1134>

・ライラックのお色がとてもお上品で、レース部分も「すごいおしゃれだね!」と利用者さんが喜ばれてました。
・身支度を整えるのは、気持ちにメリハリが出るのでとても大事です。お化粧もそうですが、下着でおしゃれできるというのもいいなと思いました。
・伸縮性があるので、袖を通すとき、とてもスムーズにいきました。着せやすいと思います。

愛情らくらく【綿混】半袖ワンタッチシャツ(前あき)<HWA319>

愛情らくらく【綿混】半袖ワンタッチシャツ(前あき)<HWA319>

・普段お家の中で、普通に肌着だけでも居られるくらい、見た目もカッコよく、生地もしっかりしていていいなと思いました。
・硬い素材でぴちっとしたものだと、身体が縮こまってしまうのですが、この商品は本当に伸縮性があって、のびのびと身体を動かせます。呼吸のしやすさや、姿勢にも良い影響がありそうです。

まとめ

介護をしていると、うんちや尿などの排泄物汚れを洗濯する機会が少なくないものです。中には汚れやニオイがひどいものもありますが、今回ご紹介した洗濯方法でコツを抑えて洗濯することで、汚れやニオイをキレイに取り除くことができます。また、脱着しやすいインナーを選ぶ事も、汚れが広がる事を防ぎ洗濯を楽にするポイントの一つです。ぜひ今日からのお洗濯に役立ててくださいね。

【この記事の監修者】

【この記事の監修者】

介護福祉士 小林 光良

福祉系高校卒業後、社会福祉法人道志会の特別養護老人ホームにて入浴介助、排泄、就寝介助などを中心とした介護業務を経験。

その後、株式会社創生事業団ライフコート海老名ふるさと住宅方有料老人ホームさくらんぼで統括主任。2018年に介護福祉士の資格を取得し、現場スタッフのマネジメントや指導に従事。

【介護士監修】下着についたうんち汚れや尿汚れがなかなか落ちない、ニオイが気になる!洗濯のコツを解説

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