2023.09.21

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【医師監修】気になる「背中ニキビ」。予防やケア方法とは?

■背中ニキビは年齢・性別問わず現れる!

■背中ニキビは年齢・性別問わず現れる!

・背中ニキビの特徴

体の中でも背中は皮脂分泌が多く、ニキビができやすい部位です。また、背中ニキビは年齢や性別に関係なく現れるという特徴もあります。

最初は角質や皮脂が毛穴に詰まったところにアクネ菌が繁殖して白っぽいニキビになり、それがだんだん炎症を起こして赤ニキビになったり、皮脂が酸化して黒ニキビになったりします。生活習慣との関連も深く、スキンケアの見直しだけでは治りにくいとも言われています。

・背中のブツブツ、ニキビではないケースも

背中はアクネ菌の繁殖が原因で起こるニキビ以外にも、マラセチアというカビの一種が毛包の中で増殖して発症する「マラセチア毛包炎」にもなりやすい部位です。ニキビと見分けがつきにくいので、医師の受診が必要になります。

【医師からの一言コメント】

ニキビがなかなか治らない場合は、糖尿病など内科系の疾患が隠れている可能性もあるため、皮膚科を受診しましょう。

■背中ニキビの原因

■背中ニキビの原因

背中ニキビの原因として以下が考えられます。

・過剰な皮脂や汗

背中は皮脂分泌が多く、汗もたくさんかく部位です。また、洋服やインナーが常に触れていたり、締め付けられたりするので、分泌された皮脂や汗がその場でとどまりやすく、それがニキビの原因になることがあります。

・シャンプーやトリートメントなどのすすぎ残し

背中ニキビの原因として意外に多いのが、シャンプーやコンディショナーのすすぎ残しです。髪を洗った時にこれらの成分が背中についたままになっていると、それが原因でニキビなどの肌荒れを起こすおそれがあります。

・衣類や下着による蒸れや摩擦による刺激

ブラジャーやインナーなど、日常的に身につける衣類によって背中は蒸れたり摩擦を受けたりしています。こういった刺激がニキビを招いたり悪化させたりする要因になっていることが考えられます。

・ホルモンバランスの乱れ

ホルモンバランスがなんらかの原因で乱れていると、肌の生まれ変わりのリズムも崩れてしまい、背中ニキビができやすくなることがあります。ホルモンバランスは、生理周期や不規則な生活・睡眠不足・ストレスなど、さまざまな要因で乱れてしまいます。

・食生活の乱れ

ダイエットをしていて十分に栄養をとれていない・インスタント食品やファーストフード・揚げ物・お菓子ばかり食べていて栄養バランスが悪くなっているなど、食生活が乱れている場合も、背中ニキビができやすくなることがあります。

・ストレス

ストレスが溜まっていると、ホルモンバランスや自律神経に影響を与えます。その結果、肌の新陳代謝が悪化して肌の生まれ変わりのリズムが乱れ、背中ニキビにつながることがあります。

・肌の乾燥

背中は皮脂分泌が多い部位だと説明しましたが、反対に乾燥状態になっている場合もニキビができることがあります。お風呂でゴシゴシと洗っている方や、乾燥でかゆみが出やすい方は要注意です。

【医師からの一言コメント】

セルフケアでなかなか治らない場合や、1ヵ月以上症状が治まらなかったり悪化したりしているようであれば、皮膚科の受診をおすすめします。

■背中のムレや汗対策

・汗をよく吸い取る下着を選ぶ

背中のニキビを予防・悪化させないためには、汗をしっかり吸い取ってくれる下着やインナーを選びましょう。吸汗速乾の機能が付いているものや、吸湿性に優れた綿混素材のものがおすすめです。

▶吸汗速乾インナー

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▶綿インナー

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合わせて、パジャマの見直しも大切です。汗をよく吸収し、肌あたりも優しい綿混素材のパジャマがおすすめです。

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■背中ニキビの予防法やケア方法

■背中ニキビの予防法やケア方法

・お風呂の入り方を工夫する

背中ニキビの原因として、シャンプーやコンディショナーのすすぎ残しが考えられます。お風呂で髪を洗い終わったら、最後に背中もしっかり流すようにしましょう。

また、シャワーだけで済ませずに湯船に浸かるのもおすすめです。お湯に浸かることで毛穴が開き、詰まった皮脂や汚れが落としやすくなります

また、血行がアップし心身もリラックスするので、寝つきが良くなったりストレスが改善されたりといった効果も期待できます。ニキビや肌荒れを起こしにくい健康な体づくりにつながります。

・栄養バランスのよい食事を

背中ニキビに限らず、健やかな肌を保つためには栄養バランスのとれた食事を意識することがとても大切です。外食やコンビニ弁当・お惣菜などが多くなりがちな方は、脂質や糖質過多でビタミンやミネラルが不足しているかもしれません。

ビタミンAやビタミンBには、皮脂を抑えてくれる働きがあります。外食やコンビニ弁当お惣菜などは、加工過程で食品からの栄養が損なわれていることがあります。また保存を高めるために添加物が多く含まれています。シンプルな調理でも自宅で作ったものはより栄養価が高い状態で摂取できます。

食生活を整えるというのは簡単なことではありませんが、洋食より和食を選ぶ・栄養バランスに配慮してメニューを立てるなど、工夫してみてくださいね。

・十分な睡眠をとる

背中ニキビはもちろん、肌を健やかに保つには睡眠が欠かせません。でも、暑すぎる・寒すぎる・寝汗でベタベタになってしまう・着ているものが当たって肌がかゆい・チクチクする……といった何かしらの不快感があると、なかなか寝付けなかったり目が覚めてしまったりしますよね。

十分な睡眠を確保するには、睡眠環境を整えることが大切です。季節にあった寝具を使う・部屋の明るさを調節するなど、眠りやすい環境を作りましょう。

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・ストレスをためない

ストレスは自律神経やホルモンバランスに影響を与え、肌コンディションの悪化を招きます。ストレスそのものを無くすのは難しいですが、上手にストレスを発散できる自分なりの方法を見つけましょう。

■まとめ

顔のニキビに比べても治りにくいと言われる背中ニキビ。男女・年齢問わずできてしまうものなので、日頃からの予防ケアが大切になります。今回ご紹介したように、シャンプーやコンディショナーのすすぎ残しを防ぐ・汗をよく吸ってくれて肌摩擦の少ない下着やインナーを身につける・生活習慣や食生活を見直すなど、できることから工夫をしてみてくださいね。

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【この記事の監修者】

【この記事の監修者】

御所南 はなこクリニック 院長 山内華子

獨協医科大学卒業後、京都府立医大皮膚科に入局。京都府立医科大学病院・大津市民病院・などに勤務。渡米しスタンフォード大学皮膚科にて外来やオペ、医局カンファレンスに参加、アメリカで皮膚科美容皮膚科を学ぶ。帰国後、京都第二赤十字病院に勤務。疾患治療だけでなく肌のトータルケアを目指し2016年御所南はなこクリニック開院。

日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。

URL:https://hanako-cl.com

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