【初経(しょけい)について話そう】はじめての生理、あなたはどうだった?
小学校高学年くらいになると、まわりに生理がはじまった女の子がふえてきて、「生理のことがよくわからない」「私はまだ生理がこない」と不安を抱く方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、実際に生理を迎えた女の子たちの体験談を紹介します。
あわせて、しっかり確認しておきましょう。
目次
■初経とははじめての生理のこと
初経(しょけい)とは、はじめての生理のことをいい、初潮(しょちょう)とも呼ばれます。
女の子の体は10歳ごろになると、脳からの命令をうけて、いつ赤ちゃんができてもいいように準備をはじめます。
約1カ月で準備がととのいますが、赤ちゃんができていない場合は子宮内膜(しきゅうないまく)がはがれ落ち、血液とともに体の外へ出ていきます。これが「月経(げっけい)」です。
「生理」や「女の子の日」などと呼ばれることもあります。
はじめて生理がきたときには、大人の女性になるための準備がスタートしていることを覚えておきましょう。
■【体験談あり】みんなの初経について
初経を迎えるタイミングは人によって違います。
「生理がはじまったらどうしよう」「生理がまだこない」など、はじめての生理に不安を感じることもあるでしょう。
ここでは、初経を迎えた小学5年生から中学3年生までの女の子85名を対象におこなったアンケートをもとに、初経に関する質問結果や体験談を紹介します。
おおよそ何歳くらいで初経を迎えて、どのようなサインがあったのかなど、くわしく紹介しますので、しっかり確認して初経にそなえましょう。
●Q.初経がくるまでどんなことが不安だった?
まずは、初経を迎えるまでに不安だったことや、初経がきたときに困ったことについてのアンケート結果を紹介します。
初経がくるまで不安だったこと(自由回答)
・突然なったらどうしていいかわからない
・腹痛などの症状が出ないか不安
・腹痛などの症状が出ないか不安
全体をとおしてみてみると、出血の怖さや生理のタイミング、生理痛などの症状に関する不安の声が多くありました。
初経がきたときに困ったこと(自由回答)
・学校で血がもれてスカートが汚れてしまった
・初経を知らなかったので、気づいたら茶色い血がショーツについていて、うんちをもらしてしまったと思った
・お母さんから聞いていたのと違って、赤い血が出てきたので、びっくりして心配だった
・初経を知らなかったので、気づいたら茶色い血がショーツについていて、うんちをもらしてしまったと思った
・お母さんから聞いていたのと違って、赤い血が出てきたので、びっくりして心配だった
はじめての生理は突然やってくるため、下着を汚してしまい困ったことや、ナプキンの使い方がよくわからないという声が多くみられました。
また、「生理がきたことを、親に話すのがはずかしい」という声もあります。
初経に不安を抱くのは自然なこと。多くの女の子が同じようなことで悩んでいるようです。
●Q.みんなは何年生くらいで初経を迎えているの?
アンケートによると、小学校5年生から中学校1年生までに、初経を迎える女の子が多いです。
一般的には、この年代が平均的ではありますが、初経を迎えるタイミングは人によって違います。
そのため、「まわりより遅れている」からといって、過剰(かじょう)な心配をしなくても大丈夫です。
病院(婦人科や小児科)に相談する目安は、一般的に「15歳を過ぎても初経がない場合」といわれています。
まわりより遅れていると悩み続けるようなら、身近にいる大人と相談のうえ、お医者さんに診てもらいましょう。
そうすることで、自分の体のことを知るきっかけになるかもしれません。
●Q.初経がくる前にサインはあるのかな?
「サインはなかった」という結果が多いものの、「サインがあった」と答えた女の子もいます。
具体的には、どのようなサインがあったのでしょうか。
多くの場合、初経がくる前は、「おりもの」といった、ベタッとした粘液(ねんえき)が下着につくようになります。
ほかにも、胸にしこりができたり、胸が痛くなったり、肌質が変化したりするなど、人それぞれに違ったサインがあらわれます。
どんなサインがあった?(自由回答)
・おりものがあった
・お腹が痛かった
・ニキビがふえた
・お腹が痛かった
・ニキビがふえた
なかには、初経がくる前に熱が出た人や、胸がかゆくなったという人もいますが、サインのあるなしや症状は人によって違います。
●Q.身長や体重がどのくらいなら初経がくるの?
グラフをみると、身長も体重もさまざまです。
一人一人の顔が違うように、初経がくるときの身長と体重も人によって違うため、決まりはありません。
ただし、ダイエットのやりすぎは初経を迎える時期に影響を与える可能性があります。
栄養をしっかりとり、無理なダイエットは避けるようにしましょう。
●Q.はじめてのとき、どのくらい血が出るの?
女の子の多くが、「ショーツに少しつくくらいだった」という結果でしたが、「アウターにまで染み出た」という回答もあります。
なかには、「血がもれてスカートが汚れてしまった」という回答もありました。
ショーツに「おりもの」がついていたりしたら、「おりものシート」や「生理用ナプキン」を用意しておくと、不安が少なくなるかもしれません。
初経での経血量は基本的に少なく、少量の赤い血がつくこともあれば、茶色に近い血がつくこともあります。
また、多くの場合、月経周期が安定するにつれて、経血量がふえていきます。
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●Q.初経のあと、どのくらいで2回目の生理はくるの?
ほとんどの女の子が、2回目の生理を迎えているようです。
生理は基本的に、1カ月に1回のタイミングでくるので、2回目の生理は初経がきた日から数えて、25~35日の間にくることが多いと思っておきましょう。
ただし、初経からしばらくの間は、ホルモンが安定しないので、何カ月も生理がこない場合もあります。
生理周期が安定するまで、生理が何カ月もこなかったり、同じ月に2回もきたりする「生理不順」はよくあることです。
18歳を過ぎても同じような状況が続いたり、生理痛がつらいなどの症状があったりする場合は、病院(婦人科)を受診しましょう。
●Q.初経がきたとき、家族に話しにくくない?
初経は突然やってくるので、とまどってしまうかもしれませんが、それは大人の女性へと成長しているしるしです。
家族には話しにくいかもしれませんが、体調不良時のサポートをうけるためにも、勇気をもって話しておくようにしましょう。
誰に話した?(複数回答)
- ・母親:73名
- ・父親:5名
- ・女の子のきょうだい:6名
- ・男の子のきょうだい:1名
- ・そのほか:2名
初経のことを家族に話しにくい場合は、保健室の先生に相談したり、身近にいる大人に話してみても良いでしょう。
不安なことがあるときの心強い味方になってくれるはずです。
■知っておきたい月経(生理)の基本
女の子の体は成長すると、約1カ月のサイクルで排卵(はいらん)から月経をくり返すようになり、体調やこころの状態にも変化がおこります。
ここでは、月経が具体的にどのようなものなのか、そしてなぜ必要なのかをくわしく解説します。
●月経は大人の女性になるために必要なこと
女性の体は約1カ月に1回、卵巣(らんそう)から卵子(らんし)を排出します。
それにあわせて子宮内膜(しきゅうないまく)が厚くなり、赤ちゃんの受け入れ態勢をととのえますが、卵子が受精しなかった場合は子宮内膜が不要となり、体外へ血液とともに排出されます。
この仕組みが月経です。
月経は、大人の女性になり、赤ちゃんを迎える準備ができていることを意味しています。
月経がはじまる前や月経中は、「お腹が痛くなる」「眠くなる」「胸がはる」など、女性ホルモンによって体にさまざまな変化がおこることがあるので、心配なときは保健室の先生や家族に相談してください。
もちろん、なかには何も変化を感じない人もいますが、心配はいりません。
●経血はけがによる血液とは別のもの
月経では、1カ月間で3日~7日間くらい、膣(ちつ)から血液と子宮内膜(しきゅうないまく)の一部がまざりあった経血が出てきます。
下着についた経血をみて心配になる方は多いかもしれませんが、月経による経血はけがではありません。
生理は50歳前後ぐらいまで、ひと月に1回やってきます。
●月経の特徴は人によってさまざま
月経がくる前や月経中は、胸がはったりお腹が痛くなったりすることがありますが、まったく感じないという人もいます。
月経のときにおこる体の変化は、女性ホルモンが大きく関わっています。
まわりの女の子と痛みや生理の周期、経血の量などが違っても、月経の特徴は人それぞれなので、心配する必要はありません。
ただし、どうしても不安なときや、あまりに痛みが強い場合は、家族や保健室の先生に相談しましょう。
■ナプキンの種類
昼用 | 軽い日用 | 17.5㎝程度 |
---|---|---|
ふつうの日用 | 20㎝~ | |
多い日用 | 23㎝~ | |
夜用 | 多い日の夜用 | 26~29㎝程度 |
とくに多い日の夜用 | 33~42㎝程度 |
月経になったときは、下着や服が汚れないようにサニタリーショーツをはき、「ナプキン」をあてます。
ナプキンにはさまざまな種類があるので、その日の予定や経血量にあわせて選びましょう。
ナプキンの種類は主に昼用と夜用があり、形は羽つきと羽なしに分かれています。
羽なしがナプキンの基本の形。羽つきの場合は、羽部分をショーツに固定できるようになっています。
ナプキンの厚さもふつうのものや、うすめのタイプなどがあるので、状況にあわせて選びましょう。
「月経が近いな」と感じたら、昼用と夜用の両方を準備しておくと安心です。
●選び方のポイント
ナプキンを選ぶときは、経血の量に応じて「軽い日用」「ふつうの日用」「多い日用」のタイプを使い分けるのがおすすめです。
- ・軽い日用:経血量が少なくあまり動かないとき、生理の終わりかけのときに使用
- ・多い日用:課外授業や外出のとき、経血量が多いとき、安心して眠りたい日に使用
また、ナプキンの厚さについても、状況に応じて使い分けましょう。
- ・スリムタイプ:うすくてゴワゴワ感が少なく、ナプキンの装着感をおさえられる。持ち運びにも便利
- ・厚みがあるタイプ:経血量が多いときにおすすめ
さらに、羽の「あり」「なし」についても、以下を参考にしてみてください。
- ・羽なしタイプ:経血量が少なくあまり動かないときにおすすめ
- ・羽つきタイプ:動きがはげしいときに使用。羽で固定することで横もれやズレを防ぎやすい
■サニタリーショーツの役割
サニタリーショーツとは、生理中でも快適に過ごせる機能や工夫がほどこされているショーツのことです。
ふつうのショーツとは形状が違い、ナプキンをあてるときの内側の生地に防水布を使用することで、経血のもれを表面に伝わりにくくする構造です。
また、経血がサニタリーショーツについてしまった場合でも、洗濯で汚れが落ちやすいという特徴もあります。
ほかにも、蒸れにくい素材を使用したものや、生理中のニオイをおさえるもの、ナプキンをはがすときの音がしにくいショーツなどもあります。
●サニタリーショーツの選び方
サニタリーショーツには、ナプキンやカイロを入れられるポケットつきのものやボクサータイプなどの種類があります。
たとえば、夜寝るときの経血もれが心配なときには、丈が深めのナイトタイプのサニタリーショーツがおすすめです。
生理中に肌が敏感になり、締め付けでかゆくなってしまうときには、足ぐりが切りっぱなしで太ももにやさしくフィットしてくれる、丈が浅めのものが役立ちます。
経血の量や学校での授業、部活動などの用途にあわせて、1日を快適に過ごせそうなサニタリーショーツを選びましょう。
▶サニタリーショーツ一覧
■初経のまとめ
初経を迎えるタイミングは人それぞれです。
まわりの女の子たちがはじまったからといって、心配する必要はありません。
また、初経がくるかもしれないと思ったときは、あわてないようにナプキンやサニタリーショーツ、を早めに用意しておきましょう。
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