2024.03.14

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綿ってなぜ縮むの?その理由と対策を解説!

1 綿が縮みやすいのはなぜ?

①ニットと布帛(ふはく)

肌着に採用されている生地には、「ニット(編み物)」と「布帛(ふはく)(織物)」の2種類があるのをご存知でしょうか。

ニット生地は繊維がループ状に構成されており、丈(上下)・巾(左右)ともに伸縮性があります(図1)。また肌着用の素材は「筒型」に編む方法が主流で、縦方向に比べると横方向の伸縮性が大きくなります。そのためニット生地は人体の動きに追従する肌着に適している素材といえます。一方、布帛(ふはく)は形状変化が少ないよう縦横きっちり折られており、縮みが少ない生地になります(図2)。

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②綿ニットの洗濯縮み

「綿の衣類を洗濯したら、サイズが変わってしまった」という経験をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。綿の衣類は「洗濯後に寸法が変化しやすい(縮みやすい)」という特性を持っています。なぜでしょうか。

理由は前述の生地の編み方にあります。綿ニットは上下左右方向にゆとりを持たせるようループ状に編まれているため、洗濯後に編み目の密度が変化し縮みが発生してしまうのです。

また「綿」繊維は水分を吸収することで膨張し、その後の乾燥過程で収縮します。繊維自体は縮みませんが、生地の乾燥が進んでいくうちに編み組織の「編み目」が詰まり、一時的な外観上の縮みとなります。これは化学繊維にはない、天然繊維の特徴です。綿の縮みは着用等の延伸により徐々に回復し、体になじんできます。

2 綿肌着が縮むタイミング

綿縮みが起こりやすいタイミングをご存知ですか。
綿は初めての洗濯の時が、もっとも縮みやすい傾向にあります。

①初期の洗濯縮み

新しい綿は、水分を取り込む「中空」と呼ばれる部分がしっかりと保持されています。編み目の組織もふんわりとしていて、吸水や肌触りがもっとも良い状態です。一度洗濯をすると、たくさんの水分を取り込むため、大きく編み目が縮まり、大きな縮みが生じます。

②衣類乾燥機による洗濯縮み

製品表示タグで「乾燥機のご使用はお避けください」と注意書きを見たことはないでしょうか。急速に乾燥させる衣類乾燥機を使うと、自然乾燥よりも縮みが大きくなるからです。

衣類乾燥機は、洗濯物を回転させながら高い温度の風を当てて乾かします。この時、一度膨張した繊維は急速に収縮すると同時に、乾燥機の回転による「もみ効果」が発生し、編目組織が縦に押しつぶされることで、丈方向の縮みが大きく発生する可能性があります。

3 おすすめする洗濯方法

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・洗濯の前に…

①脱いだらすぐに洗濯する
一日着た衣類には目に見えない汚れがたくさん付いています。そのまま放置せず、早めの洗濯を心掛けましょう。こまめに洗濯することで、伸びてしまった編み目が元に戻りやすくなり、付着した皮脂やたんぱく質などの定着を防ぎます。生地についた皮脂やたんぱく質を長い間放っておくと、酸化して生地を劣化させてしまう原因になります。

②洗濯表示を確認する
商品にはそれぞれ、適した洗濯・取扱い方があります。できるだけ長く愛用するためにも、洗濯前には商品に表示されている注意事項を確認しましょう。

③洗濯ネットに入れる
洗濯中の生地に負担がかかるのを防ぐためにも、商品の構造や繊維の特性に応じて、洗濯ネットを使うようにしましょう。洗濯ネットの使用に関しては、商品に表示されている注意書きを確認してください。

・綿肌着を長持ちさせるために

①綿を休ませる
洗濯後は繊維を休ませると、衣類が長持ちします。
同じものを立て続けに着るのではなく、複数枚の衣類を着まわしましょう。

②漂白剤を使う時は…
市販されている漂白剤には、塩素系漂白剤と酸素系漂白剤の2種類があります。
商品タグには、使用できる漂白剤の種類が表示されていますので、洗濯前にきちんと確認してください。
塩素系漂白剤は漂白作用が強いため、取扱いは特に注意が必要です。使用方法を間違えると、綿が持つ天然のワックス成分がはがれ、生地を傷める原因に繋がります。使用可否とともに、希釈方法や使用時間などをあらかじめしっかり確認しましょう。

4 もしも綿が縮んでしまったときは…

普通に洗濯をした後、吊り干し乾燥をします。
干すときのポイントとして、縮んでしまった向きとは逆の方向に少し引っ張りながら形を整えると、繊維の縮みが少しずつ戻ります。

衣類によっては1回目の洗濯後に生地が縮んでも、袖を通すことで編み目が伸び、洗濯前の大きさまで戻るものもあります。

5 縮みにくいグンゼの綿素材「ネクストラコットン」

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・優れた形態安定性が特徴のthe GUNZE「ネクストラコットン」

通常、綿は生地を引っ張りながら編み上げられます。この引っ張りを「テンション」と呼びますが、テンションは生地にムラができにくい反面、綿が縮む原因になりやすいというデメリットもあります。

グンゼのネクストラコットンは、生地の編み上げから縫製にいたるまで、生地に余計なテンションをかけずに作られています。繊維の一本一本にゆとりを持たせているので、初めての洗濯後でも縮みが少なく、リラックスした着心地が得られます。

ネクストラコットンは、グンゼ独自の防縮乾燥、防縮仕上げが施してあるので、衣類乾燥機を使った場合でも型崩れしにくく、綿縮みも発生しにくくなっています。夜に洗濯をする人や洗濯物の量が多い人など、衣類乾燥機を使う人におすすめです。

6 まとめ

綿は初めの洗濯がもっとも縮みやすいタイミングです。綿の特性上、仕方のないことですが、洗濯方法や干し方を工夫すれば縮みを少なくし、生地を元の状態に近づけることが可能です。洗濯前は商品タグで洗濯方法をきちんと確認してください。

「縮みを防いで着心地が良いインナー」をお探しなら、グンゼの「ネクストラコットン」がおすすめです。グンゼの独自技術で洗濯や衣類乾燥機にかけても生地が縮みにくいように編み上げられています。また縮みにくいだけでなく、蒸れにくく爽やか、高い消臭効果や汚れがつきにくく落ちやすいなど、年齢や性別にかかわらず着ていただける商品です。

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