【検証】洗濯物を早く乾かす裏ワザ!扇風機、ドライヤー、エアコンなど4つの方法の乾燥時間比較

梅雨や蒸し暑い時期の部屋干しで、乾かない洗濯物にお困りではないでしょうか?
洗濯物を外に干せないと、乾くのが遅かったり嫌なニオイが気になったりして、「何かいい方法はないの?」と疑問を抱く方も多いでしょう。
そこでこの記事では、洗濯物を室内で早く乾かすための方法について、実際に行った検証結果をもとに解説します。
あわせて、冬に洗濯物を早く乾かすコツもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
洗濯物が早く乾く条件って?

洗濯物を早く乾かすための「条件」はいろいろありますが、以下のポイントに注意すると乾燥時間が早くなります。
1.干す前に洗濯物の水分を減らしておく
洗濯物に水分がたくさん残っていると、その分乾かすのに時間がかかります。
デニムやスウェットのように、洗濯したときに水分を多く吸収したものはなかなか乾きませんよね。
干す前にできるだけ洗濯物の水分を減らしておく必要があると言えるでしょう。
2.風通しを良くする
フード付きのパーカーやズボンのポケット部分のように、生地が重なって風が当たらない部分があると、なかなか乾きませんよね。
洗濯物の風通しを良くすることも、早く乾かすためには必要です。
3.湿度を低くする
湿度の高い雨の日よりも、晴れの日のほうが洗濯物は早く乾きます。
できるだけ湿度が低い環境に干すことも、早く乾かすためのポイントです。
4.温度を高くする
冬よりも夏の方が洗濯物は早く乾くことから分かるように、温度が高い方が洗濯物は早く乾きます。
【検証】 部屋干しで洗濯物をより早く乾かせる方法は?

特に何もしない部屋干しと4つの方法を検証しました。検証方法は以下です。
また、乾燥したかどうかの判断は「手で触って濡れた箇所がなくなった時点」としています。
検証方法
- 1.特に何もせず、普通に部屋干し
- 2.扇風機を当てる(風通しを良くする)
- 3.ドライヤーを当てる(温度を上げ、風通しを良くする)
- 4.脱水時にタオルにくるんで脱水する(洗濯物の水分量を減らす)
- 5.除湿モードでエアコンをつける(湿度を下げる)
なお、今回の検証にはグンゼの綿インナー(CK9013N)の新品を使用します。
※CK9013Nはリニューアルし、品番:CK8313で展開しております。

同じ条件下で検証を実施するために、できるだけ同日・同時間に実施しました。
天気は晴れ、干す環境は日当たりの良いマンションの一室です。検証時の部屋の温度・湿度は以下です。
最後の「エアコンを除湿モードにする」は、同日の検証が難しかったため別日に実施しています。

それでは一つずつ検証していきましょう。
1.特に何もせず、部屋干しした場合

まずは洗濯後、特別なことは何もせずに普通に干してみます。結果は以下のようになりました。
検証日時:2021年5月4日14:00~
温度:23.5℃
湿度:52%
乾くまでにかかった時間:7時間
2.扇風機を当てた場合

シャツに扇風機を当てて乾かしてみます。扇風機は弱風で、シャツが軽くそよぐ程度の風量です。結果は以下のようになりました。
検証日時:2021年5月4日14:00~
温度:23.5℃
湿度:52%
乾くまでにかかった時間:3.5時間
扇風機を当てると、大幅な時間短縮になることがわかりました。今回の検証で乾かしたのは一枚だけでしたが、扇風機を首振りモードにすれば複数枚の衣類も一気に乾かせそうです。
3.ドライヤーを当てた場合

ドライヤーで熱風を当てて乾かしていきます。使用したのは一般的なドライヤーです。結果は以下のようになりました。
検証日時:2021年5月4日14:00~
温度:23.5℃
湿度:52%
乾くまでにかかった時間:30分
ドライヤーの熱風を当て続けること30分で乾きました。
特に生地が重なっていて乾きにくい脇の下や襟周りなどは、ドライヤーを集中的に当てることでかなりの短縮になります。
表面だけでなく、シャツの中にドライヤーを入れて内側から乾かすようにすると早く乾きました。
ただ、ずっとドライヤーを当て続けるのは手間なので、時間に余裕があるなら、ある程度自然乾燥させてから仕上げとしてドライヤーを使うのが良いのではないでしょうか。
また、一枚だけならドライヤーで乾かせますが、「何枚も一度に」というのは難しそうです。
「この服だけすぐに乾かしたい!」というときはドライヤーを使うと時間短縮には効果的です。
4.脱水時にタオルでくるんで脱水した場合

すすぎが終わって洗濯槽の水を抜いてから、脱水の前にシャツを取り出してタオルでくるみます。
こうすることでシャツの水分をタオルに吸収させることができます。
タオルでくるんだだけでは脱水時に外れる恐れがあるので、洗濯ネットに入れてゴムで押さえています。結果は以下のようになりました。
検証日時:2021年5月4日14:00~
温度:23.5℃
湿度:52%
乾くまでにかかった時間:6.5時間
乾くまでの時間は、普通に干した場合とさほど変わりませんでした。
乾きにくい裾部分が気持ち早く乾いたかな…?という程度です。
脱水前に一度洗濯機を止めてタオルでくるむ…という作業が少々手間に感じ、その手間ほどの速乾効果は得られませんでした。
5.エアコンをつけて温度・湿度を下げた場合

最後に、エアコンを除湿モードに設定した部屋で干してみます。通常時より8%湿度が下がった状態です。
4つとは別日に検証していますが、この日も天気は晴れ、何もしていない状態の部屋の温度・湿度はほぼ同じです。結果は以下のようになりました。

検証日時:2021年5月3日14:00~
温度:20.8℃(エアコンをONの状態で)
湿度:44%(エアコンをONの状態で)
乾くまでにかかった時間:5時間

エアコンの除湿モードで部屋の湿度を下げることで、通常の干し方をしたシャツよりも2時間ほど早く乾きました。
エアコンをつけておくだけなので手間もかかりません。雨が続く時期はお部屋のジメジメを取り除くこともできるので、一石二鳥なのではないでしょうか。
検証結果
普通の部屋干しと4つ方法の検証結果を表とグラフで確認してみましょう。
方法 | 乾くまでの時間 | 手間 | コスト |
---|---|---|---|
ドライヤーを当てる | 30分 | ×かかる | △ややかかる |
扇風機を当てる | 3.5時間 | ◎気にならない | △ややかかる |
エアコンを除湿でつける | 5時間 (マンション備え付け) | ◎気にならない | ×かかる |
脱水時にタオルでくるむ | 6.5時間 | ×かかる | ◎気にならない |
普通の部屋干し | 7時間 | ◎気にならない | ◎気にならない |

今回の検証から、最も早く乾かすにはドライヤーを当てるのが良いということがわかりました。ドライヤーが面倒な方や複数枚を一度に乾かしたいときは、扇風機をつけるのがおすすめです。時間を短縮したい+雨でお部屋がジメジメしているのが気になるときは、エアコンの除湿モードにするのが良いでしょう。
さらに乾燥時間を短縮するための2つのポイント

ポイント1.干し方に気を付ける
・洗濯物の間隔を開ける
早く乾かすためには風通しが大きなポイントです。風通しを良くするために、洗濯物それぞれの間隔はできるだけ広く、最低でもコブシ一つ分くらいの間隔は開けましょう。
・パーカーは逆さまに干すと早く乾く

パーカーは、普通のハンバーで干すとフード部分がなかなか乾きませんよね。
そこで、ピンチハンガーを使って さかさまにして干すのがおすすめです。こうすることでフード部分が重ならず、早く乾きます。
ポイント2.乾きやすい素材の衣類を選ぶ
衣類自体を乾きやすい素材のものにするのも、乾燥時間の短縮につながります。
おすすめなのは、「吸汗速乾(きゅうかんそっかん)」や「吸水速乾(きゅうすいそっかん)」の衣類です。
・吸汗速乾(吸水速乾)とは
吸汗速乾とは、汗をすばやく吸収し発散させる機能を指します。吸汗速乾の衣類は、肌と衣類の間の温度や湿度・空気の流れを快適に保ってくれるので、蒸れなどの不快感を軽減することができます。なお、吸水速乾と呼ばれることもありますが、意味は同じです。
驚異の速乾力!おすすめのインナー

検証の結果、最も早く乾くのは「ドライヤーの熱風を当てる」という方法で所用時間30分でした。しかし、ドライヤーを持ち続ける手間や熱風による生地の傷みなどを考えると、日常的に利用できる方法ではないかもしれません。
現実的な方法だと、扇風機を当てて3.5時間でしたが、素材を変えて何もしないで部屋干しをするとどのような結果になるのでしょうか。
前述の実験とは条件は異なりますが、後日実験室で、この記事に使用した綿インナーの形違いの品番:CK9015Nとアドバンスレーベルの品番:MA9215の乾燥時間を比較する実験をしました。
※現在は品番を変更して展開しております。綿インナー 品番:CK8315・アドバンスレーベル 品番:MA4515
ADVANCE LABEL(アドバンスレーベル)CUT OFFシリーズは綿より早く乾く

グンゼのブランド「アドバンスレーベル」のCUT OFFシリーズは、熱風を当てなくても対象の綿インナーよりも約3分の1以下のスピードで(※)で乾燥しました。
速乾性の他「ストレッチ性・涼しさ」も兼ね備えており、日常生活ではもちろん、出張や旅行中の外泊先ですぐに乾かしたいときにも重宝します。
▶ADVANCE LABEL(アドバンスレーベル)CUT OFFシリーズ
▶その他の吸汗速乾素材商品
(※)乾燥実験を行ったときの条件
(試験室で行っていますので前述のCK9013Nの乾燥時と条件が異なります)
・男性の半袖の製品で比較
アドバンスレーベル品番:MA9215 対象綿インナー品番:CK9015N
・温度20±2℃、湿度65±4%
・製品重量で乾燥時間を測定し、水分率が10%になる時間を計測。
・水分率% = (製品重量(Wn)-製品重量(W0))/(製品重量(W0)-新品製品重量(W))×100
それぞれの品番の後継品はこちら
アドバンスレーベル:MA4515
綿インナー:CK8315
冬はどうする?寒い季節に洗濯物を早く乾かす方法

寒い冬の時期は、気温が下がって洗濯物の水分が蒸発しにくくなるため、乾くまでに時間がかかります。
ここでは、寒い季節に洗濯物を早く乾かす方法についてみていきましょう。
暖房や除湿機を使用する
冬の季節の部屋干しは、暖房や除湿機を使用することで、洗濯物が乾きやすい環境をつくれます。
ただし、暖房の温度を上げて部屋干しするときは、湿度が高くなりすぎないよう注意してください。
暖房で室内の温度を上げながら、除湿機で湿度を低く調整するのがコツです。
サーキュレーターや扇風機を使って空気を循環させる
洗濯物を部屋干しするときは、サーキュレーターや扇風機を使って、空気を循環させる方法もあります。
洗濯物の下から、扇風機やサーキュレーターを使って風を送ることで、部屋全体の空気が循環し、洗濯物を効率的に乾かせます。
洗濯物を干す場所は、窓際や壁付近ではなく、空気が循環しやすい部屋の中央に置きましょう。
風を通しやすいように洗濯物の干し方を工夫する

洗濯物を干すときは、間隔をあけたり薄手の衣類と厚手の衣類を交互に並べたりするのも効果的です。
丈が長めの洗濯物を左右の外側に干して、内側に短い洗濯物を干す「アーチ干し」も、風通しが良くなり早く乾きます。
風を通しやすい干し方は、冬に限らず年中役立つため、ぜひ覚えておきましょう。
洗濯物を軽く振ってから干す
洗濯が終わったら「バサバサ」と軽く振って、洗濯物についている余分な水分を飛ばしてから干しましょう。
洗濯物を振ってから干すことで、シワの軽減にもつながります。
また、ワイシャツなどの薄めの衣類を干すときは、湿った状態でアイロンをかけてから干すのも良いでしょう。高温スチームアイロンを使用すれば、殺菌や消臭効果も得られます。
干す前のちょっとしたひと手間で、洗濯物が乾きやすくなるため、ぜひ試してみてください。
室内干しで洗濯物を早く乾かしたいときは扇風機・ドライヤー・エアコンが役に立つ
部屋干しをするときは、扇風機やドライヤー、エアコンを活用することで洗濯物が早く乾き、生乾きの嫌なニオイも軽減できます。
梅雨の季節だけではなく、洗濯物が乾きにくい冬の時期にもぜひ活用してみてください。
また、洗濯物が乾きにくい時期には、速乾性に優れた衣類を着用することもおすすめです。
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