吸湿発熱素材の特徴・仕組みとは?汗をかきすぎるデメリットをカバーするおすすめアイテムも紹介
「冬の重ね着がごわついて動きにくい…」 「あたたかいインナーを着ているのに、汗をかいて逆に寒くなる…」
そんな方に知ってほしいのが、着るだけであたたかい「吸湿発熱素材」です。この記事では、吸湿発熱素材の特徴や仕組みに加え、この素材を使用したグンゼのおすすめアイテムまでご紹介します。
今年の冬は、あたたかさと快適さの両立をめざしてみませんか?
■吸湿発熱素材とは?特徴やその仕組み
寒い季節に重宝される「吸湿発熱素材」は、汗などの湿気を吸収して熱に変える機能をもつ素材です。薄手でもしっかりとあたたかさを感じられることから、秋冬の衣類に広く活用されています。
ここでは、吸湿発熱素材にまつわる以下のことをご紹介します。
・吸湿発熱素材の特徴&あたたかくなる仕組み
・吸湿発熱性をもつ素材
・吸湿発熱素材が使われている身近なアイテム
それぞれ見ていきましょう。
・吸湿発熱素材の特徴&あたたかくなる仕組み
吸湿発熱素材は、体から出る湿気を利用してあたたかさを生み出す素材です。体から発生した湿気が繊維に触れると、その水分が繊維に吸着されます。このとき、水分子が動くエネルギーが熱に変わり、繊維の表面温度が上がります。
つまり、湿気を吸うことで熱が発生し、衣服内がぽかぽかとあたたかくなる仕組みをもつのが「吸湿発熱素材」です。
・吸湿発熱性をもつ素材
吸湿発熱の性質をもつ素材には、日常によく使われるものも多くあります。具体的には、以下の表にまとめました。
| 分類 | 素材名 | 特徴 |
|---|---|---|
| 天然素材 | ウール | 保温性が高く、肌ざわりがやわらかい |
| 天然素材 | 綿 | 吸湿性が高く、肌にやさしい |
| 化学繊維 | レーヨン | 吸湿性に優れ、化学繊維であるものの自然に近い風合い |
| 化学繊維 | アクリル | 保温性に優れ、軽くてふくらみがある |
あたたかさを保つ機能性のインナーには、レーヨンやアクリルが使用されていることがよくあります。
・吸湿発熱素材が使われている身近なアイテム
吸湿発熱素材は、体から出る湿気を吸収して熱に変える仕組みを活かし、以下のようなアイテムに使用されています。
・アウトドアウェア(登山・キャンプ用ジャケットなど)
・スポーツウェア
・インナー(肌着、長袖シャツ、レギンスなど)
・パジャマ
・靴下
・寝具(敷きパッドや掛け布団など)
上記のようなアイテムは、体が冷えやすい冬場でもあたたかさを保ちやすくしてくれます。
■吸湿発熱素材のデメリット
吸湿発熱素材は便利な反面、使用する際に気をつけたい点もあります。ここでは、主な注意点を3点ご紹介します。
・快適な温度以上に発熱することがある
・汗をかきすぎると汗冷えを起こす可能性がある
・肌への刺激が起きることがある
それぞれ詳しく見ていきましょう。
・快適な温度以上に発熱することがある
吸湿発熱素材は、湿気を吸収するたびに熱を発生させるため、寒い時季に重宝されます。ただし、着用中に体温が上がって汗をかくと、さらに湿気が増えて発熱が続き、衣服内が必要以上にあたたまることもあります。
「少し動いただけなのに暑い…」「屋内なのに汗ばむ…」というような感覚になるときは、吸湿発熱素材の特性による影響かもしれません。
・汗をかきすぎると汗冷えを起こす可能性がある
吸湿発熱素材は、湿気を吸ってあたたかくなる仕組みですが、汗をかきすぎたときには注意が必要です。繊維が湿気を吸収しきれなくなると、汗などが肌にとどまりやすくなります。やがてその汗が蒸発すると、気化熱によって体温が奪われ、ひんやりとした不快感につながることがあります。
屋外でたくさん動いた後や、暖房の効いた室内に入ったときなどに起こりやすい現象です。
・肌への刺激が起きることがある
化学繊維を使用した吸湿発熱素材の衣類では、肌への刺激が起こる可能性があります。たとえば、アクリルやレーヨンといった化学繊維は、摩擦すると静電気が発生しやすく、衣類を脱ぎ着する際に「バチッ」と感じた経験のある方も多いのではないでしょうか。
とくに、空気が乾いた季節や、長時間の着用時には静電気が起こりやすい傾向があります。肌への刺激が心配な方は、肌にやさしい天然素材との重ね着も検討してみましょう。
■吸湿発熱素材のデメリットを解消する「ファイヤーアセドロン」
吸湿発熱素材はあたたかさを感じやすい一方で、汗をかきすぎるとムレや汗冷えにつながることがあります。そうしたお悩みに応えるためにグンゼが開発したのが、「ファイヤーアセドロン」です。
・吸った汗の濡れ戻りをおさえて汗冷え対策をする「防寒の新常識」
汗をかいたあとに起きやすい「汗冷え」は、冬の発熱インナーにありがちなお悩みのひとつです。グンゼのファイヤーアセドロンは、吸った汗が肌側に戻る「濡れ戻り」をおさえることで汗冷え対策を行うという、新しい防寒の考え方を採用しています。
気温差の激しい日中の外出や、暖房の効いた電車・オフィスで汗をかいたときも、余分な湿気が肌にとどまりにくいため、汗冷えの不快感を軽減できます。あたたかさを保ちながら、汗による冷えをおさえて快適に過ごすことが、グンゼが提唱する「防寒の新常識」です。
ファイヤーアセドロンの特殊構造
ファイヤーアセドロンに使われている糸は、表面の「鞘(さや)」と呼ばれる部分に、無数の細かなスキマがある特殊な構造です。このスキマが湿気をすばやく拡散させることで、服の内側が汗に濡れるような不快感を軽減します。
さらに、汗が1箇所に集中して染み込むのを防ぎ、衣類が肌に貼りつくような感触も起こりにくくなります。汗をかいたあとも、肌ざわりをさらっと快適な状態に保ちやすいのが特徴です。
ムレ知らずで衣服内が快適
ファイヤーアセドロンは、衣類の中がムレにくく、快適に過ごせるよう工夫されたインナーです。生地に使われている糸の芯には、湿気をすばやく吸い取り、外へ逃がすはたらきをもつ分子が組み込まれています。この仕組みによって、体から出た汗や湿気がこもりにくくなり、衣服内のムレやベタつきを感じにくくなります。
暖房のきいた室内で少し汗ばむときでも、肌ざわりはさらりと快適。冬の重ね着でも着ごこちのよさが続く設計です。
あたたかく、熱を逃がさない
衣服内をあたたかく保つための設計として、ファイヤーアセドロンにはふたつの工夫が組み込まれています。
まず、糸の芯部に高い吸放湿性をもつ分子を結合させ、湿気を熱に変える「発熱」メカニズムがある点です。さらに、吸湿発熱する繊維を、保温性を高める編み方で仕上げることで、暖気を逃がしにくくする構造が実現されています。※暖気を閉じ込める構造は「中厚タイプ」限定です。
これらの仕組みにより、冷えやすい状況でも衣服内のあたたかさを維持しやすくなっています。
■汗冷えを防ぐ「ファイヤーアセドロン」シリーズ
ここでは、「ファイヤーアセドロン」の技術を使ってつくられたインナーのバリエーションを、ユーザーレビューとあわせてご紹介します。
ぜひご自身に合ったインナーを探してみてくださいね。
・【レディースインナー】
寒さが厳しい日でも、手首までしっかり覆う10分袖で安心感のあるあたたかさ。ベーシックなシルエットで、毎日の重ね着にも取り入れやすい1枚です。
厚さをおさえた裏起毛設計のため、ニットやアウターを上に重ねて着たい日にも最適。やわらかな着ごこちで圧迫感が少ないのに、しっかりあたたかいのが嬉しいポイント。発熱機能つきインナーが初めての方にも取り入れやすいでしょう。
・【メンズインナー】
肌側に微起毛を施した長袖インナーです。素肌に触れたときもやわらかく、着膨れしにくいほどよい厚みなので、寒さが気になる季節の重ね着にも使いやすい仕様となっています。
首元と袖口にはぴったりとフィットするゴムが入っており、上にシャツやニットを重ねても下着が見えにくく、すっきりとした印象で着られます。普段のコーディネートに自然になじむデザインで、外出時にも室内でも使えるオールマイティな1枚です。
ファイヤーアセドロンインナーのユーザーレビュー
<レビュー①>
朝晩と日中の温度差が激しい時季でも、とくに不快に感じることなく1日を過ごせたのは、こちらのインナーのおかげだと思います。生地がしっかりしていて丈夫です。
<レビュー②>
厚着して汗をかいても、ムレないので快適です!この冬は、ファイヤーアセドロンでインナーを揃えました。
<レビュー③>
秋から春先まで着られるインナーで、快適な着ごこちです。汗をかいてもすぐ乾く素材のため、あらゆるシーンで活躍します。1枚購入してみていい感じだったので、今回は色違いも購入しました。
<レビュー④>
仕事用に購入しました。汗をかいたりもするのですが、イヤな汗冷えがないのがとてもよかったです!
・【レディース靴下】
足元の冷えが気になる季節におすすめの、クルー丈ソックス(レディース)です。足底にかく汗の量が「コップ1杯分」にもなるといわれる冬場の対策に、ローゲージで肉厚に編まれたアクリル・レーヨン混紡素材を採用。ほどよい厚みで、無地のシンプルなデザインがどのようなコーディネートにも自然になじみます。
また、消臭加工が施されており、靴を脱ぐシーンでニオイが気になりにくいのも特徴のひとつ。履き口にゆとりがあるため、長時間の着用でも締めつけ感が少なく快適です。
・【メンズ靴下】
足元の冷えやムレが気になる季節に頼れる、メンズのミドル丈ソックスです。アクリルとレーヨンを使用した厚みのあるローゲージ素材が足をふんわり包み込み、しっかりした履きごこちをもたらします。
冬場でも足元には「コップ1杯分」の汗をかくといわれますが、消臭加工が施されているため、靴を脱ぐ場面でもニオイが気になりにくいのが嬉しいポイントです。ベーシックな無地のデザインは、オン・オフを問わずさまざまなスタイルに取り入れやすいでしょう。
ファイヤーアセドロン靴下のユーザーレビュー
<レビュー①>
あたたかいですし、履いていてラクです。商品が届いたときはパイルのほうがよかったかなと思いましたが、こちらでも十分あたたかいです。むしろ、パイルの靴下だと靴がきつくなってしまうので、次回の買い替え時もファイヤーアセドロンを注文したいと思います。
<レビュー②>
生地がやわらかくしなやかで、足を締めつけられずリラックスできます。冷え性なので、汗を吸収してあたためてくれるのは助かります。
<レビュー③>
タイツと一緒に履いても暑くなく、汗のニオイも気になりませんでした。
<レビュー④>
レディースが快適だったので、息子用にも購入しました。足元があたたかく、1日履いていても足先が湿りにくい点が気に入っているようです。私自身も同様で、ブーツを履いていても足先が湿らず快適です。また、靴下が厚すぎないため、普段の靴のサイズで問題なく履ける点も助かっています。
・【パジャマ】
背中部分に重ね布を配した、「ファイヤーアセドロン」の長袖・長パンツパジャマです。伸縮性ゆたかな綿混のダンニット素材を用いているので動きやすく、ウエスト部分にゴムの取替口も備わっていることで柔軟なサイズ調整も可能です。
上のパジャマにはポケットがついており、部屋着としての実用性も十分。寒い季節の就寝時に、「ぬくもりを感じつつ、ムレや冷えを気にせず過ごしたい」という方は、ぜひ一度お試しください。
背中部分に重ね布を施し、汗を吸って熱に変えるグンゼ独自の構造を取り入れた「ファイヤーアセドロン」のパジャマです。綿混のダンニット素材は適度な厚みと伸縮性があり、体の動きに自然にフィットします。
重ね布が衣服内の湿気を逃がす役割を果たし、ムレやベタつきを感じにくく、就寝中もここちよい肌ざわりが続きます。寒い季節の夜も、落ち着いて眠りやすい着ごこちが魅力です。
■「吸湿発熱素材」に関するよくある質問
ここでは、吸湿発熱素材を選ぶ際のよくある疑問に対して、わかりやすくお答えします。
・Q.吸湿発熱素材のインナーは直(じか)に着ないと意味がない?
A.はい、基本的には肌に直接着るのが効果的です。
体から出た湿気に反応して発熱するため、間に別のインナーを1枚挟むと湿気を十分に吸収できず、発熱機能がうまく働かないことがあります。重ね着する際には、吸湿発熱素材のインナーを1枚目に取り入れましょう。
・Q.吸湿発熱素材の寿命は?
A.生地が薄くなったり伸びたりしたら、寿命のサインです。
吸湿発熱素材は、繊維が湿気を吸って熱に変える仕組みです。長期間の使用や繰り返しの洗濯により、生地がやせて薄くなったり、伸びて体に密着しづらくなると、本来の機能を十分に発揮しにくくなります。破れなどの目に見える劣化がなくても、着用時に「以前よりあたたかく感じにくい」と感じたら、買い替えを検討しましょう。
■吸湿発熱素材をうまく使って快適な秋冬を過ごそう!
吸湿発熱素材は、寒い季節にここちよいあたたかさを届けてくれます。素材の特徴や仕組みを理解し、シーンに合ったアイテムを上手に選ぶことで、汗冷えなどの不快感も軽減できるでしょう。
冬を快適に乗り切るためにも、この記事でご紹介した「ファイヤーアセドロン」のアイテムをぜひ取り入れてみてください。








