STORY腰ゴムをなくした画期的なボクサーパンツ
「AIRZ」開発秘話
ウエストゴムをなくすという発想はどこから?
「AIRZ」の構想がスタートしたのは、2018年の発売から遡ること6年前の2012年頃です。
その頃、アウターは、ゆったりとしたシルエットがトレンドになっていて、女性用のショーツも切りっぱなし素材を採用した縫い目やゴムがない下着が主流になるなど、世の中全体が「ストレスフリー」や「ラクさ」を求め始めていました。
こうした変化を感じて、「腰ゴムのないボクサーパンツがあれば」と考え始めました。
実際に男性を対象としたボクサーパンツの着用感調査でも「腰回りの締めつけ感が不満だ」という意見が多かったこともチャレンジの後押しになりました。
発売までに6年かかったというのは、何が難しかったのでしょうか?
女性のショーツでは、ウエストゴムがなく、裾周りも切りっぱなしになったショーツがすでに一般化していましたが、男性のパンツで同じものを作る場合には大きなハードルが立ちはだかりました。それはなぜかというと、男性の場合、腰のくびれが少なく、ウエストゴムがないと重力や動作によって、パンツ自体が自然とズリ落ちてしまうからです。仮に、ウエストゴムをなくして、腰周りの生地のパワーを強くしてギュッと押さえつけるようにすると肝心のストレスフリーが実現できなくなってしまう…。開発当初から矛盾にぶち当たってしまいましたね。
解決の糸口となったのは?
絶妙なフィット感を生み出す素材選びと商品設計です。
最初に出来上がった試作品は、「仕事中など歩いている時にパンツがズリ落ちたら困るな」と思い、寝る前に穿いてみたのですが、案の定、朝起きた時には、ズリ落ちていたという最悪の状態からスタートしました。ただ、この失敗は素材選びの重要性を改めて認識させてくれる貴重な体験となりました。以来、「ズリ落ちにくさ」を実現するための素材を何種類も編み上げて、作っては穿く、作っては穿く、を何度も繰り返すこととなりました。そして遂に、切りっぱなしでもほつれにくく、横によく伸びて戻る「AIRZ」に最適な「カットオフ®」素材を発見しました。さらに、身体にほどよくフィットさせるための設計「アルゴウェーブカット®」も開発。この2つを組みわせることで、生地全体で身体をホールドしてウエストゴムがなくても「ズリ落ちにくい」絶妙なフィット感を実現しました。ただ、そこに行きつくまでには、ミリ単位の調整を重ね、50回以上の試着を重ねました。
発売後の反響は?
各種メディアで取り上げられ、SNSでも話題となるなど、ECサイトでは一時欠品になるほどの大きな反響がありました。ウエストゴムがないという目新しさもありますが、「パンツを全てAIRZに買い替えた」といったお声も寄せられるなど、着用感の良さも多くのお客さまに伝わり、想像以上の大成功を収めました。