2024.02.21

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漂白剤にはご用心!漂白剤の知識と使い方

皆さんは漂白剤を使っていますか?

「漂白剤を使っても汚れが残る」
「色柄ものの衣類が一部だけ脱色されてしまった」

という場合、もしかしたら漂白剤を正しく使えていないのかもしれません。
せっかく購入した衣類を汚さないためにも、まずは漂白剤の種類や使い方を把握しましょう。

漂白剤とは

漂白剤と洗濯洗剤の違いについてご存知でしょうか?
どちらにも「衣類の汚れを落とす」という共通点がありますが、洗剤と漂白剤では汚れを落とす仕組みが大きく異なります。

洗濯洗剤と漂白剤の違い

洗濯洗剤の働き 漂白剤の働き
界面活性剤などの力を使い、
繊維から汚れを取り除く
汚れの色素を化学反応で白く変化させる

洗濯洗剤は繊維についた汚れそのものを包み込んで取り除くのに対し、漂白剤は繊維に染みついた汚れの色素を脱色し、衣類を白くする効果があります。

漂白剤のタイプについて

漂白剤は汚れのタイプに合わせて使い分けることが生地を傷めず上手に洗濯するコツといえます。

漂白剤の種類と特徴

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漂白剤には「酸化型漂白剤」と「還元型漂白剤」の2種類があります。

酸化型漂白剤は「汚れを酸素と結びつけることで色素を除去」します。
一方、還元型漂白剤は「汚れから酸素を奪い取って色素を除去」します。
仕組みは違いますが、どちらも汚れの色素を分解させることで漂白します。

【塩素系漂白剤と酸素系漂白剤の違い】
酸化型漂白剤はさらに塩素系漂白剤と酸素系漂白剤の2種類に分けられます。

「塩素系漂白剤」
アルカリ性で、酸素系よりパワフルに漂白できます。
漂白力が強いため、白いワイシャツや汚れが染みついたタオルなどの漂白に有効です。
酸性の洗剤と混ぜると有毒なガスが発生するため、パッケージには大きく「まぜるな危険」と書かれています。

「酸素系漂白剤」
塩素系漂白剤に比べると漂白力が穏やかで、色柄ものの漂白に使えます。
酸素系漂白剤には粉末タイプと液体タイプがあり、両者の漂白力を比べると粉末タイプの方が若干勝ります。

酸素系も塩素系も同じ漂白剤ではありますが、塩素系は使用上、注意しなければならない点があります。

塩素系漂白剤にはご注意

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よくある失敗例①

漂白剤を使った洗濯の失敗でよくあるのが、「ワイシャツの襟が黄色くなった!」というものです。塩素系漂白剤を使用した際にワイシャツの生地ではなく、ワイシャツの襟部分に使用されている襟芯が化学反応を起こしてしまったことが原因です。

ワイシャツの襟は適度な硬さを保つために、樹脂加工を施しているものが多くあります。
樹脂加工されているワイシャツの洗濯タグには、漂白剤が使用できないと書かれているので、白いシャツであっても洗濯前には洗濯タグを確認してください。

よくある失敗例②

他にも、漂白剤を使ったら、「パンツのスパンゴムが伸びてしまった!」というご経験はありませんか?これは塩素系漂白剤を使用した際に、ゴムに使用している伸縮性のある素材のポリウレタンが弱くなり、伸縮性が損なわれ、伸びきった状態になってしまうからです。

酸素系漂白剤であれば使用できますが、毎回の使用は避けてください。
洗濯タグをよく確認したうえで漂白剤を使用しましょう。

塩素系漂白剤の特徴

まずは塩素系漂白剤の特徴を把握しましょう。

塩素系漂白剤の主成分は「次亜塩素酸」です。
漂白力がとても強く、色柄ものはみるみる脱色されるため、白もの以外の漂白には向きません。漂白力が強い分、頻繁に使用すると生地が傷みやすくなります。
プールのようなツーンとするような臭いがし、毒性が高いため取扱う際は注意が必要です。

塩素系漂白剤に向かない衣類について

ストレッチ加工やコーティング加工を施した生地、合成皮革など身近な製品に多いポリウレタン。ポリウレタンを含んだ衣類を塩素系漂白剤で漂白すると、生地が伸びきってしまいます。漂白剤を使用するときは、洗濯タグを必ずチェックしてください。

塩素系漂白剤は基本的に白いタオルやシャツ、ワンポイントのみに使用するようにしましょう。

落とせる汚れの種類について

塩素系漂白剤はアルカリ性のため、油汚れや皮脂汚れに高い漂白効果を発揮します。

塩素系漂白剤の注意点

ニオイが強いので、使用するときは換気をしましょう。
塩素系漂白剤は酸性の液体と混ざると有害なガスを発生させるので、必ず単品で使ってください。また扱う時は素手で触らないようにしてください。
もし肌についてしまったときは、すぐに大量の水で洗い流すようにしましょう。

扱いやすさなら酸素系漂白剤がおすすめ!

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酸素系漂白剤の特徴

酸素系漂白剤の粉末タイプは弱アルカリ性のため、ウールや絹製品に使うことができません。ですが液体タイプは弱酸性なのでウールや絹にも使用できます。

粉末タイプより洗浄力は劣るものの、液体の酸素系漂白剤は繊維を傷めにくく、使える衣類の幅が広く、扱いやすいためオススメです。

酸素系漂白剤で落とせる汚れの種類について

酸素系漂白剤が得意とする汚れは次のようなタイプです。

    • 【酸素系漂白剤はこんな汚れに】

      ・汗じみでできた黄ばみ
      ・食べこぼしなどの油汚れ
      ・皮脂汚れ
      ・口紅汚れ

酸素系漂白剤には除菌・殺菌力もあるので、室内干しの嫌なニオイも残りにくく、梅雨の時期には大活躍してくれますよ!

基本的な酸素系漂白剤の使い方紹介

液体タイプの使い方はとても簡単で、洗濯物と洗剤を一緒に洗濯機に投入するだけです。

粉タイプの場合は、基本的につけ置き洗いをする場合に使用します。
40~60℃くらいのお湯に溶かして一定時間洗濯物をつけ置きした後、水ですすぎ洗いをすれば完了です。

酸素系漂白剤の注意点

扱いやすい酸素系漂白剤ですが、使用する際はいくつか注意が必要です。

「容器を移し替えない」
酸素系漂白剤は過酸化水素というガスを発生させます。

市販の酸素系漂白剤には容器にガス抜き用の穴が開いているので問題ありませんが、別のガス抜きしていない容器に移し替えると、爆発を起こす危険があります。

酸素系漂白剤を購入した場合は、別の容器に移し替えるのはやめましょう。

「異物の混入に注意する」
酸性漂白剤の容器に水や他の物が入らないように気をつけてください。
水が入ると、炭酸ソーダに変化し、漂白剤としての力が失われてしまいます。

炭酸ソーダに変化すると、たくさんの過酸化水素が発生しますので、水に濡れた状態で蓋をすると破裂を起こす危険があります。

どうしても落ちない黄ばみには塩素系漂白剤を使いましょう

塩素系漂白剤が使える素材には限りがあります。
参考に漂白剤に関する洗濯マークを掲載しますので、ご自身の衣類をチェックしてみてください。

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※JISの表現を分かりやすく一部変更しています。

https://www.gunze.co.jp/support/faq/wash/mark-03.html

塩素系漂白剤を使うときの2つのポイント

洗濯タグをチェックする
色落ち具合をチェックする

    • 「色落ち具合のチェック方法」
      ①規定量の水で漂白剤を薄め、綿棒に染み込ませる
      ②漂白したい衣類の目立たない場所を漂白剤が染み込んだ綿棒でこすり5分ほど置く

5分後に生地が変色していたら、塩素系漂白剤の使用を避けましょう。

正しい塩素系漂白剤の使い方

使い方を守れば、塩素系漂白剤の取り扱いは決して難しくありません。

【つけ置き洗いの場合】
①規定量の水で漂白剤を薄め、衣類を5~30分ほど浸けます。(長時間放置しないようにしてください)
②汚れが落ちたことを確認したら、水でしっかりすすいでください。
③いつもの洗濯と同じように干します。

【洗濯機洗いの場合】
①洗濯物を洗濯機に入れた後、洗剤と一緒に規定量の塩素系漂白剤を入れます。
②そのまま普通に洗い、脱水後いつも通り干します。
※漂白剤は洗剤投入口に入れても問題ありませんですが、必ず規定量を守ってください。

塩素系漂白剤を使用する前は容器に書いてある注意書きをしっかり読みましょう。

まとめ

塩素系漂白剤は漂白力と殺菌力が非常に高いので注意が必要です。
一方、液体タイプの酸素系漂白剤は、普段あまり漂白剤を使わないという方でも失敗しにくく扱いやすいのでおすすめです。

お洗濯のトラブルを避けるためにも、漂白剤のパッケージの説明文をよく読み、初めて洗う衣類は洗濯表示を必ず確認して、漂白剤を上手に使いこなしてくださいね!

   

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