生理中、全身の肌のかゆみ。生理にまつわるマイナートラブル対処法【医師監修】
生理前や生理中は、体にいろいろな変化が起きるものですね。食欲が爆発したり、むくみや便秘がひどくなったり、気分が落ち込んだり、ニキビや肌荒れが悪化したり、人によってさまざまなトラブルがあるかと思います。このほかに、意外と多いのが「全身の皮膚のかゆみ」です。そこで今回は、生理前・生理中の肌のかゆみについて、原因や対処法をご紹介します。
【監修者】御所南 はなこクリニック 院長 山内華子
獨協医科大学卒業後、京都府立医大皮膚科に入局。京都府立医科大学病院・大津市民病院・などに勤務。渡米しスタンフォード大学皮膚科にて外来やオペ、医局カンファレンスに参加、アメリカで皮膚科美容皮膚科を学ぶ。帰国後、京都第二赤十字病院に勤務。疾患治療だけでなく肌のトータルケアを目指し2016年御所南はなこクリニック開院。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。
■ 知っておこう！女性ホルモンの影響による肌の変化
生理前や生理中の肌コンディションの変化には、「エストロゲン」「プロゲステロン」という2種類の女性ホルモンのバランスが大きく関与しています。これら女性ホルモンのバランスは、1ヶ月を通じて以下のように変化します。
生理前（排卵期）〜生理1・2日目あたり
生理が近づくにつれて、女性ホルモン「エストロゲン」も「プロゲステロン」も分泌量が低下します。そのため、生理前～生理1、2日目は、最も肌トラブルを起こしやすい時期と言えます。
特にエストロゲンの分泌量の低下は、肌の乾燥を招きます。エストロゲンには、肌の潤いを保つ作用があるからです。エストロゲンが低下することで、肌の表面を覆う角質層の構造が乱れて肌がゴワつき、ブラジャーのベルト部分やショーツの縫い目・ウエスト部分がかゆく感じる・全身の皮膚がカサカサするなどのトラブルが生じやすくなるのです。
また、この時期はPMS(月経前症候群)といって、イライラや気分の落ち込み・集中力の低下などといった精神的症状や、下半身のむくみ・おなかの痛み・頭痛・腰痛・おなかの張り・バストの張りといったつらい身体的症状が現れる方も多くいます。
生理3日目あたり〜生理後
生理3日目あたりになると、エストロゲンの分泌が増加していくため、だんだん肌の調子が戻ってきます。
生理後〜排卵期
生理が終わって約2週間後の排卵期に向けて、エストロゲンの分泌は高まっていきます。この時期には、肌のバリア機能が改善し、かゆみなどのトラブルもおさまっていきます。
■ 生理前や生理中に肌が敏感になっているときにおすすめのインナー&ショーツ
生理前や生理中におすすめのインナー＆ショーツってどんなもの？
生理前や生理中は肌が敏感になってかゆみを感じがちです。そんなときは、インナーやショーツなど肌に直接触れるアイテムを見直してみましょう。お悩みに合わせて選ぶ視点を考えてみると改善につながりやすくなります。
【医師からの一言コメント】
敏感な肌でもつけることができる下着は、コットンを使用したものがおすすめです。ポリエステルやナイロン、レースなど、肌荒れを起こしやすい素材は控えましょう。少しの摩擦や刺激で痒みが増したり、ムレから細菌繁殖し匂いの原因にもなったりします。締め付けも強くなく、肌にストレスがかからないものでPMSを乗り切りましょう。掻いてしまうことや擦れで色素沈着をおこしてしまいます。 痒みがひどいときは医師に相談してください。
お悩み別おすすめアイテム
コットンを使用したものや、きりっぱなしで締め付けが少ないものなど、おすすめのアイテムを紹介します。
【ブラジャー・インナー】
・肌全体が敏感になっていて刺激を感じるなら
肌に当たる側の素材が綿100％のものがおすすめです。綿素材は肌あたりがよく肌刺激が起きにくい素材です。肌が敏感になっているときでも安心して着用できます。
・ KIREILABO(キレイラボ)【Fitte(フィッテ)肌側綿100%】ノンワイヤーブラジャー <KB4092N>
肌へのやさしさにこだわった、肌側綿100％のノンワイヤーブラジャー（縫い糸・金具・転写除く）です。カップ、アンダー、ストラップなど肌にふれる内側を綿にすることで、柔らかい肌ざわりを実現しています。さらに、洗濯タグを無くし、転写プリントにすることで肌への刺激を軽減しました。アンダーにはゴムがないので、締め付けが気になりにくいラクな着心地です。
・ブラのアンダー部分がかゆいなら
いつもより敏感になってかゆみや刺激を感じやすいときは、縫い目やタグがないブラジャーやインナーが理想的です。チクチク感や違和感が出にくいので、長時間着用していても快適に過ごせます。
・ KIREILABO(キレイラボ)Fitte(フィッテ)ハーフトップ <KB3155>
ホックなしのかぶりタイプで、縫い目がありません。洗濯表示も転写プリントなのでチクチクを軽減し、1年中、肌にやさしく快適な着心地です。環境への負担が少ないオーガニックコットンを使用しています。生地を立体的に加工することで、バストの丸みをつぶさずにキープして、キレイなバストシルエットをつくります。
・締め付けはいやだけど、胸が張るので安定感は欲しいなら
生理前や生理中は胸が張って苦しいという方は多いのではないでしょうか。そんな時は、締め付け感や圧迫感の少ないハーフトップブラがおすすめです。
・ Tuché(トゥシェ)【cherish moon(チェリッシュムーン)】ハーフトップ <TC6855>
女性のリズムに寄り添う【cherish moon（チェリッシュムーン）】。こちらのハーフトップは、「締め付けるブラはしんどいけれど、胸が張るので安定感はほしい」そんなブルーデイの悩みを軽減する、締め付け、圧迫の少ないハーフトップブラです。低刺激の総レース仕立てで、きりっぱなし仕様。きりっぱなし部分は、縫い目でのチクチクした肌ざわりや締め付けがありません。また、レースには大豆イソフラボン加工を施しているので、ザラザラ・チクチク感を抑え、やわらかくなめらかに仕上げているので、やさしい肌あたりです。
【サニタリーショーツ】
・お尻やお腹など全体的にかゆみや刺激を感じるなら
お尻やお腹などの肌が柔らかい部分は、特にかゆみや刺激を感じやすいものですね。そんなときは肌に優しい綿素材のショーツを選びましょう。
着用感がやさしい綿85%の素材のサニタリーショーツです。裾に縫い目がないカットオフ®タイプで、鼠蹊部を締め付けにくくなっています。また、お腹部分はゴム無し仕様なのでウエストを締め付けにくく、ブルーデイでも快適に着用できます。
・鼠蹊(そけい)部に当たる縫い目のチクチクや締め付けが不快、かゆみを感じるなら
肌が敏感になりやすい生理前や生理中は、ショーツのゴムが当たって鼠蹊部がかゆくなりがちですね。そんなときは、きりっぱなしタイプがおすすめです。
・ 【cherish moon(チェリッシュムーン)】サニタリーショーツ <TC6871P>
こちらは前にご紹介したハーフトップブラと同シリーズ【cherish moon（チェリッシュムーン）】のサニタリーショーツです。ウエストや足ぐり部分が切りっぱなしで縫い目がなく、肌刺激を軽減してくれます。また、全体が総レース仕立てになっており、レースには大豆イソフラボン加工を施しています。ザラザラ、チクチク感を抑え柔らかくなめらかに仕上げているので、やさしい肌あたりで着用できます。
なお、同じシリーズには今話題の吸水サニタリーもあります。
マチは4層構造の吸収体で、吸収力は50mlです。多い日でもナプキンからの漏れを心配することなく、安心して使用できる吸水力にこだわっています。
※個人差はありますが、ブルーデイは多い日で約45ml/日だといわれています。
▶吸水サニタリーショーツについて詳しく知りたい方はこちらをチェック
▶サニタリーショーツと普通のショーツの違いを詳しく知りたい方はこちらをチェック
● 古い下着が肌刺激になることも。定期的に新調するのも大事
下着が古くなっていると、繊維が毛羽立ってきて、それが刺激になっている可能性があります。定期的に下着は見直し＆買い替えをして、快適に身に着けられるものを使いましょう。
まとめ
生理前や生理中になると、女性の体にはさまざまな変化やトラブルが生じるものです。今回ご紹介した「全身の肌のかゆみ」を感じている方は多いのではないでしょうか。生理前や生理中の肌が敏感になっている時期は、ぜひ肌刺激の少ないインナーやショーツをお試しください。気になるかゆみや刺激が軽減され、いつもより快適に過ごせるようになるはずですよ。